さいとぅおんぶりー

DAU. ナターシャのさいとぅおんぶりーのレビュー・感想・評価

DAU. ナターシャ(2020年製作の映画)
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映画という媒体で今作を発表してるが、作品製作のアプローチ方法が映画から逸脱し過ぎていてこの作品をどう受け止めるのか評価に迷う。

現代アートと社会実験とドキュメンタリーを混合させた印象が強く残った、最初から最後まで演技ではない本物の生々しい感情に揺さぶられすぎて具合が悪くなったので続編DAU退行の方は観れないかもしれない…。
カメラが本物の感情を切り取っているから素晴らしいとされるのであるならば、スナッフフィルムでさえ映画として発表すれば素晴らしい作品になってしまう怖さがこの作品には感じられる。翻って映画とは何か弁証法的に見せつけてくる作品で、個人的には映画というより現代アートのクリス•バーデンやマリーナ•アブラモヴィッチの文脈に近かった。