タキ

キャンディマンのタキのレビュー・感想・評価

キャンディマン(2021年製作の映画)
3.9
スラッシャーホラーと定義づけていいのか迷うほどメッセージ性が強い。ホラーだと思って見ない方がいいかもしれない。名付けるなら社会派ホラーとでもいうべきか、人種差別問題に深く絡んだ物語だった。かといって黒人がレイシストの白人を次々と惨殺するとかいう展開ではない。現在も頻発する白人警察官の黒人への過剰な暴力、人種差別からくる暴力の歴史、そしてなによりも今、黒人自身がかつて白人が作って黒人を押し込めたスラムを忘れているという部分に警鐘を鳴らしているのだ。キャンディマンとは黒人すべての象徴のような霊でその役割はすべての人々にレイシズムの歴史を伝え続けること。それはとくに脚本を担当したジョーダン・ピール自身がそうであるように黒人富裕層に向けて発信されているように思う。
1992年の一作目のエピソードが重要なポイントになっているとのことで、できればそちらからがオススメ。

人種的正義を守る支援機関の情報はこちらからどうぞ↓
https://www.candymanmovie.com/impact/
タキ

タキ