yoshimu

ハッピー・オールド・イヤーのyoshimuのレビュー・感想・評価

5.0
とあるミニマリストに傾倒した主人公が贈り物の断捨離をきっかけに本当のモノとの別れ方に葛藤して話はどんどん回収しきれていなかった過去の自分と向き合う展開に

捨てることの本当の意味とは何なのかを描いていて中盤以降はずっとしんみりとした気持ちで観てた

とにかく話のテンポが心地よいのと映像が美しい
例えるなら実家にいるかのようなゆるい時間が映画にもただよってる

それでいてドラマティックな展開もしっかりあって飽きさせないし観ているこっちも勇気をもって見てむぬふりをしてきたものに顔を向けるような気持ちになった

お母さんと主人公は対照的な存在。
そして捨てきれない思い出と捨て去りたい思い出の間に立つお兄ちゃんはめちゃ良いやつ

元カレの存在は物理的な意味での断捨離と精神的な意味での背負い込みの象徴
(もっとも断捨離できたしもっとも断捨離できてなかった比喩的な存在だと思う)

最後までどっちのスタンスが正しいとかではないのも良い

とても良い映画だったし日本人のタイ映画のイメージが変わると思うのでおすすめしていきたい映画。
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