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親鸞のmitakosamaのレビュー・感想・評価

親鸞(1960年製作の映画)
3.2
東映youtubeにて。吉川英治の小説で親鸞の生涯を描いた伝記映画とのこと。
というか、次作の「続・親鸞」と含めて一作の映画なんだね。東映youtubeは後半も公開してくれるんだろうか???

錦之介が親鸞を演じる。若かりし親鸞は悩ましい日々を送る。
主に悩みの種は、荒れた世の中にする仏教の無力さ・寺院の堕落・性欲が抑えられん。基本この葛藤に悩む映画だ。

そして親鸞最大の敵は、性欲だ!性欲との戦いこそが今映画の要約だと言える。

比叡山で修行した若き親鸞は、お付きの性善坊(千秋実)と山を下りるが、エリートの親鸞に対して嫉妬深い僧侶(平幹二朗)に嫌がらせを受けたりする。また法隆寺に入るが言われ無き理不尽さに辟易。
そんな親鸞の弟・朝麿(中村嘉葎雄)は駆け落ち先で病気。看病に向かった親鸞を助ける野武士だったが、実はこの野武士は人さらい。弟と駆け落ちした娘は拐かされてしまう。
野武士集団の無法も大概だが、弟の足手まといっぷりも中々だ。「兄上ーっ」と泣き叫び縛られる弟。親鸞も性善坊もみんな縛られて娘は連れ去られちゃう。

親鸞は京都に帰り師匠の慈円僧正(大河内傳次郎)に泣きつく。錦之介も嘉葎雄もお坊ちゃまキャラが板に付いてる。

その後も出世はするが悩ましい日々が続く。慈円僧正は若い女の詩を詠ったことで罪に問われるが、それこそ僧正が女人断ちのために苦しい修行をした証拠だと擁護。

またも現れた人さらいにお姫さまを救ったりして女人との関係が切れずにいる。
とにかく女の気配が辛い。遂に森に駆けだした親鸞はピンクの煙に巻かれて苦悩から逃れようと葛藤する。
で、ここで終わり。こんな所で???続き早う!これじゃ只の禁欲坊主物語だよ。

そもそも、なんで禁欲して性欲を抑えられると聖人化して、それで世を正せられると思うのか???まったく何時の世も、宗教家の考えることはわからん。まぁ、うちの実家は浄土真宗なんで余り無下にも言えないんですが(笑
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