Chico

スザンヌ、16歳のChicoのレビュー・感想・評価

スザンヌ、16歳(2020年製作の映画)
3.7
ザフランス映画って感じの映画だった。恋愛って一言で言っても幅が広い。16と35って数字に反応する人もいるのはわかるけど、2人の心の拠り所、プラトニックな恋となると惹かれあってもわりとナチュラルでそこに気持ち悪さはなかった。少女漫画的な女性目線の描き方であると思っておけば受け入れやすい世界観なのかも。
スザンヌの恋する乙女心の表現とか2人でオペラを聴くシーンなんかはブレヒト的演出が素敵だったし、ロマンティックの描き方がおしゃれ。ゴダールを彷彿とさせる。
だけど、想いを吐露するシーンは必要だったかな。もちろん少しの背徳感がそうさせたんだろうけど、お母さんに言わなければ、何にも変え難い想いとして、16歳の夏の密かな思い出として心にしまっておけたんじゃないかなって思った。なんか甘酸っぱくて瑞々しくて懐かしい気持ちになりました。20歳の女性監督が持つ独特の世界観でした。
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