極黒の女子中学生

カラミティの極黒の女子中学生のネタバレレビュー・内容・結末

カラミティ(2020年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

男性のように逞しく生きる女性を主人公に置いているのだが、やりすぎなマッチョイズムを女性主人公に背負わせていて引いた。なぜ反面教師にすべき男性主人公像をそのまま引き継がせてしまったのか…

周りの人間に敵視され虐げられながらも足掻く主人公の姿は確かにかっこいいが、最終的に性根や価値観のアップデートが一切されずに終わって残念。
男と同じような逞しさを描くにしてもマッチョすぎて問題もパワーのみで解決するし、長い旅路で一歩大人になったという描写すらない。
ラストで男の子を馬から落とすシーンも不可解で、タックルではなくキスしようとする行動に女性らしさが滲み出ているのだが、テーマとしてブレてないか?荷物盗んだやつの扱いも雑でイライラする…

美術(+キャラクターの色彩)、音楽にのみ救いが見出される。この監督はさりげない点描を描かせたら絶対外さない安心感がある