ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 オフィシャルセレクションの配信にて鑑賞。
ムツゴロウの性質を持って、産まれた女性･睦美。弟、女友達、恋人など、周囲の人物から語られる彼女の人生。
半端ないセンスが心に残る秀逸な短編。
飛び抜けた設定の時点で、かなり面白いが、画面アスペクト比のこだわり(幼少期をスタンダート、インタビューシーンをシネスコ、現在パートをビスタという様に。)も、いかにも映像を学んでいる人の作品という印象で好感を持てる。
(そのポップな世界観は『そうして私たちはプールに金魚を、』をも彷彿とさせられる。)
｢肥前さが幕末維新博覧会｣というイベントの事業のひとつとして、オランダの映画監督が撮った作品とのことだが、この監督の他作はもちろん、このような形で海外監督が撮影したご当地映画をもっと観てみたいと思った。
<<エログロおバカメーター>>
エロ ☆×2.0
グロ ☆×3.0
バカ ☆×0.0
･エロポイント
主演女優の方の存在感がすさまじい。
どちらかというと、美形ではない顔立ちではあるのだけれど、なんとも言えない艶かしさはとにかく魅力的。
｢人間になったムツゴロウ｣という設定に説得力を持たせているヌルッとした描写もスゴイ。
･グロポイント
乾燥した主人公がカサカサになる描写のリアリティが、もはやグロい。小規模の短編作品ながら、これらのディティールが、作品の質を一気に高めていたように思う。
