InsideoutdowneR

ビリー・アイリッシュ 世界は少しぼやけているのInsideoutdowneRのレビュー・感想・評価

3.5
ビリー アイリッシュの世界的ブレイクの痕跡を辿るドキュメンタリー。と言っても、よくあるその頃のTVでの発言や当時のライブ映像を集めた様なものではなく、ほぼほぼ家族同士で撮ったようなレベルの剥き出し感w。
まずこの映画を観て思ったのが、なんでこんな以前の段階からこんなにも綺麗な映像で残ってるの?という疑問だった。
1st.Alが出る前からブレイクしまくっていたから、ありえない話ではないけど、アルバムのデモの段階からもう撮影されてるとかスゴいなと。まぁ、SNSで話題になった頃から既に大手のプロモーション会社と組んで仕掛けていたらしいので、不思議でもないけど。
内容としては、こんな家族間でしか話さないような内容をよく出したな、と思ったし、それ故に生身の人間としての彼女を感じる事が出来た。
メディアの取り上げ方では、とんでもない十代の天才みたいな感じだけど、ちゃんと制作する時に苦しんで、変化する環境の中でもがいていた。
ファンを人として接しようとしている姿を見て、こういった人物が作った曲だからこそあんなに多くの人に届いている様にも感じられた。
彼女の才能は勿論なんだけど、同様に才能溢れる兄や全力でサポートしてくれる両親などなかなかあり得ない環境故の成果でもあったというのもよく分かったかな。
この映画の良いトコは変に演出し過ぎずに淡々とVLOGみたいに日常を写し続けていること(その日常がスゴいのだが…)。だからこそ成し遂げてゆく事のスゴさが浮き彫りになっている気がする。
話題の真っ只中で現在進行形の現象のど真ん中のドキュメンタリーをほぼリアルタイムで作品として出すのも今までに無い新しい形なのでは。
これも配信サービスが主体に移り変わった現代だからこその作品なのかな。
おまけの本人と監督のこの作品についてのインタビューもボリュームがあってかなり楽しめた。
あと、映像綺麗過ぎ。スゴいなApple TV+。
InsideoutdowneR

InsideoutdowneR