このレビューはネタバレを含みます
なかなか見れなかったんだけれど、ようやく時間が取れた、条件が揃ったので見てみたけれど、想像以上の展開だった。
皮膚を刺青で展示、一生見せ物は予想通りだったけど、転売までされるとは思わなかった。いや、そういうの契約書に書いてなかったの? スイスなら人身売買も違法じゃないとか、凄い世界だな。
途中シリアの人権団体が出てきた時は自ら美術品にならないと出国できない国、そもそも革命だとか叫んだだけで逮捕されるような国のくせに人権とか、どういうジョークなんだと思ったけれど、その後の展開でしっかり人権がなくなっていて、うーん。
あり得る、といえばあり得るのか? 契約書に書かれてないからって売り飛ばしてもいいものなのか。
そして最後のどんでん返しである。あの芸術家がそんなキャラかなぁとも思うけれど、あの銃殺のまま終わっても定番の着地で、やっぱりそういう運命になるのかと納得したが、これはこれでハリウッド的で悪くない。
シリア人や人権や内戦があるからといって不幸な運命だったね、で終わらなくてはいけない理由はないんだよね。
刺青をアートにする、それを転売する、そしてそれを培養する、かなり予想を裏切った映画だったけど、とても興味深かった。
刺青入れるくらい大したことないじゃん、と最初に思っていた自分とは何かが変わった実感がある。