イチロヲ

ルパン三世 バビロンの黄金伝説のイチロヲのレビュー・感想・評価

3.0
メソポタミア文明の財宝を追いかけるルパン一味が、世界規模の盗掘を進めている巨大組織と衝突する。モンキー・パンチ原作のアニメ「ルパン三世」の劇場用長編第3弾。

筆者が敬愛するタッグチーム、鈴木清順&大和屋竺が関わっているが、エンタメ路線の第3期テレビシリーズと重なっていることもあり、「ルパンVS複製人間」(大和屋竺脚本)とはだいぶ様変わりしている。良くも悪くもポップな仕上がりという印象。

ゲスト声優では、謎の老婆役を演じる塩沢ときが、抜群の声優スキルを発揮。その一方、組織のボス役を演じるカルーセル麻紀は、お世辞にも馴染んでいるとは言い難い。キャラデザの段階から中性的なイメージを確立させておけば良かったかも知れない。

婦人警官コンテストの参加者を従えながら追跡するシーンにスラップスティックな面白さが備わっているが、全体的には淡白かつ凡庸な印象。「一般庶民が関知できない場所での、密かな大事件」を欲している側からすると、本作の大災害は擁護できない。
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