本作品は旧東ドイツ出身の映画監督トーマス・ハイゼの家族が19世紀後半から保管してきた遺品(日記、手紙、写真など)を使い、ハイゼ家が歩んだ激動の百年を監督自らのモノローグで3時間38分語る驚異的な作品である。家族の遺品が伝える歴史は第一次世界大戦に始まり、ホロコーストによって引き裂かれた家族の過去、熾烈を極めた空襲、戦後のシュタージ(秘密警察)による支配、そして、ベルリンの壁崩壊後も終わらない戦争と分断に失望する東ドイツの人々の感情について語る。引用に次ぐ引用——作中に積み重ねられた言葉は戦争証言にとどまらず、分断や差別、言論の自由、ジェンダー論、そしてアイデンティティの問題など現代的なテーマに及ぶ。ベルリンの壁崩壊から30年目に完成した21世紀映画史に名を刻む大作ドキュメンタリーの日本公開。
1930年の初版以来、アーサー・C・クラーク(「2001年宇宙の旅」)等にも大きな影響を与えてきたSF小説の金字塔「最後にして最初の人類」が原作。20億年先の人類から語られる壮大な叙事詩で…
>>続きを読むベルリンの壁崩壊に先立つ1980年代から東ドイツで活躍していた実在のシンガー・ソングライター、ゲアハルト・グンダーマン(1955~98年)。多くの顔をもち矛盾に満ち溢れたこの男の人生を通し…
>>続きを読むダーヴィットはフランクフルト近郊の実家へ帰ってきた。認知症になった母グレーテル の世話を手伝うためだ。父マルテは、長年妻を介護してきたが、さすがに疲れてしまっ たらしい。ダー…
>>続きを読む1973年、チリで軍事クーデターが勃発。アジェンデ大統領の社会主義政権を、ピノチェトの指揮する軍部が武力で覆した。アジェンデ時代の輝かしい歴史と、新自由主義の実験場となったクーデター後のチ…
>>続きを読むナチス宣伝大臣ゲッベルスの秘書、ブルンヒルデ・ポムゼル103歳。 彼女の発言は、20世紀最大の戦争の記憶を呼び起こす。 若きポムゼルは、第二次世界大戦中、1942年から終戦までの3…
>>続きを読む1961年4月11日イェルサレムで始まった裁判は、イスラエル政府の意向で裁判の一部始終が撮影・録音され、その内容は全世界37カ国で放映されたと言われている。イェルサレムに保管された、アメリ…
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