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ハイゼ家 百年
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目次

ハイゼ家 百年の作品紹介

ハイゼ家 百年のあらすじ

本作品は旧東ドイツ出身の映画監督トーマス・ハイゼの家族が19世紀後半から保管してきた遺品(日記、手紙、写真など)を使い、ハイゼ家が歩んだ激動の百年を監督自らのモノローグで3時間38分語る驚異的な作品である。家族の遺品が伝える歴史は第一次世界大戦に始まり、ホロコーストによって引き裂かれた家族の過去、熾烈を極めた空襲、戦後のシュタージ(秘密警察)による支配、そして、ベルリンの壁崩壊後も終わらない戦争と分断に失望する東ドイツの人々の感情について語る。引用に次ぐ引用——作中に積み重ねられた言葉は戦争証言にとどまらず、分断や差別、言論の自由、ジェンダー論、そしてアイデンティティの問題など現代的なテーマに及ぶ。ベルリンの壁崩壊から30年目に完成した21世紀映画史に名を刻む大作ドキュメンタリーの日本公開。

ハイゼ家 百年の監督

ハイゼ家 百年の出演者

原題
Heimat ist ein Raum aus Zeit/Heimat Is a Space in Time
製作年
2019年
製作国
ドイツオーストリア
上映時間
218分
ジャンル
ドキュメンタリー歴史

『ハイゼ家 百年』に投稿された感想・評価

【一言で言うと】
「癒えぬ“古傷”」

[あらすじ]
トーマス・ハイゼ監督の祖父で学校の教員だったヴィルヘルムは、ユダヤ人女性で彫刻家のエディトと結婚する。その後、監督の父親ヴォルフガングと叔父のハンスが誕生するが、ナチス・ドイツによるユダヤ人への差別が次第に激しくなっていく。ヴィルヘルムは1933年に教職を追われ、1942年にはウィーンにいたエディトの家族がポーランドに強制送還される...。

トーマス・ハイゼはかく語りき。
或る歴史とその家族についてーーー。

218分の歴史旅行とでも言うべきか🤔...ハッキリ言って、ここまでスローペースな映画を観たのは初めてかもしれない。しかもこんな超長尺映画で(^◇^;)

とにかく展開が本当に遅すぎる😅
題材としては個人的に興味があったのでまだ集中して観れた方ですが、これ合わない人はとことん合わないんじゃないか...ってぐらいの遅さ。
これ観るよりもワン・ビンの『死霊魂』観てる方がまだ面白いかもしれないっスね(^_^;)

それにトーマス・ハイゼ自身がその当時何があったかを解説したり話したりとかじゃなく、延々家族の誰かの手紙だったり、履歴書の下書きだったりを朗読していくので、流石にコーヒー飲んでなかったら本当に寝落ちしてたかもしれない😪

しかもバックに映し出される映像がこれまた睡魔を誘うような映像ばかりで、物々しさやモノクロならではの鈍重さは伝わってきましたが...明らかにこの映像削れたろって思う映像は何箇所かあった😅www
まぁ何かしらの意味はあったりするのだろうけど...こっちとしてはひたすら退屈なだけなんですよ😓...

ただ、トーマスの祖父であるヴィルヘルムとユダヤ人の妻であるエディトの混血婚やエディトの家族の手紙など、創作とかではない“リアル”な体験が克明に綴られているので、そういった点ではとても聞いてて興味深かったし勉強にもなりました。
特にユダヤ人のリストを30分程かけて映していくシーンは不思議と惹きつけられましたね🧐

とにかくある一家の裏に宿る激動の歴史に思わず考えさせられる、決して風化させてはならないという気概すら画面から感じ取れる作品でした。

観終わった後はまるで分厚い学術書の読後感を味わえる今作ですが、こういったドイツの歴史に興味がある方は観ておくべき必見の一作かもしれません。
面白いか面白くないかは別として(^◇^;)

それでも自分としては観て良かったです。
各々が考えれば、希望に繋がる...これこそがまさに“真理”ですね😔

“古傷が新たな傷を求める”

激動の歴史によって作られた“瘡蓋”は、

いつしか誰かに剥がされる運命にある。

ホロコースト、ドレステン空襲、それに世界大戦...

歴史というのは、いつだって“人間”が作り出す。

“平和”な世の中というものは、

常に“過ち”と“惨劇”の上に成り立っていることを、忘れてはならない...。
旧東ドイツ出身の映画作家トーマス・ハイゼが、モノトーンの映像に被せて自身の家族史を語る3時間38分のドキュメンタリーからは、2度の大戦、ナチスの台頭、それによるホロコースト、冷戦による東西分裂、秘密警察シュタージによる支配、ベルリンの壁崩壊、そして未だに続く国家による暴力で虐げられる人々と、激動のドイツ100年史が浮き彫りにされていく。
監督のモノローグと共に、ハイゼ家が19世紀後半から保管してきた日記、手紙、写真、音声記録等の遺品や、現在の東ドイツの風景が映し出される。
ハイゼ家は祖父が博士で教師、祖母が彫刻家、父が教授で哲学者、母がドイツ文学者というアカデミックな人々ばかり、本作の監督でナレーターを務めるトーマス・ハイゼもドキュメンタリー監督のほか作家であり詩人、そして現在はベルリン芸術アカデミーの教授でもある。
それにしても全5章で描かれるドイツの100年間の変遷は激動という言葉では生温く感じるほどに苛烈だ。
ベルリンの壁崩壊から30年、壁も監督が生まれ育った故郷も今はない。
社会主義共同体を信じたドキュメンタリーに登場する人々は、壁崩壊後も変わらない国家の暴力と支配に失望している。
だからこそ、在りし日の家族の肖像と故郷を語ることによってもたらされるもので監督は我々に問い掛けているような気がする。
sashaice

sashaiceの感想・評価

3.8
約4時間、、完走しました。。
ドイツ人にとってナチスとは?東西分断とは?
東ドイツはナチスという負の遺産、シュタージ支配の暗黒期とどのように向き合ってきたのか。
ハイゼ家の人々の声に集約された東西ドイツ分断の歴史。その考察は現代からみた過去の克服にも及んでおり、中には東ドイツ社会主義の本質に迫る貴重な先人達の声が。
動画とかないので無機質な静止画にセリフが字幕で起こされる構成の一点張りで、単調な構成苦手な方には少々苦痛かも。しかしその単調さとは裏腹に呼び起こされる言葉の重みに衝撃を受けました。
ホロコースト、東西分断、シュタージによる支配などドイツの暗黒期とも呼べる壮絶な時代に翻弄されつづけたハイゼ家の人々の言霊があまりにもリアルで生々しく、誰かの言葉を借りて語られるのではなく生活の中で出る生の言葉だからこそ余計に心を動かされる。
ウドがロージーに言った「バカな共産主義のほうが僕より大事なんだろう」とか西側にいたから何気なく言えたことだけど、東を生きたロージーの葛藤を考えるといたたまれない。
あとは後半の考察は独裁国家の本質を考える上で重要な言葉がいくつもあった。特に「暴君は国民を啓蒙と知から遠ざけようとする。闇の中にいる下々の者に解放の光がささぬように」は現代の独裁国家諸国にも通ずる危うさが明確に述べられていてとても考えさせられた。

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