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ブレット・トレインのタキのレビュー・感想・評価

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)
3.8
伊坂幸太郎のマリアビートルが原作。日本人作家原作の小説がハリウッドで映画化、さらにブラピ主演とのことで発表があってから楽しみにしていた。
ほぼ東京から京都の高速電車「ひかり号」ならぬ「ゆかり号」の車内が舞台なのだが、外観も車内も新幹線とは似て非なるもの。内装はポップな色合い。ずいぶん昔になくなった食堂車のようなバーもある。他人が持ってパッと降りたらどうするんだろうと不安しかない手荷物置き場が車両の端っこ(車内ドアの外)に設置してあって、トランクやらブリーフケースやらケージやらなんでもそこに置いてある。そして車内販売の水が1000円でトイレはウォシュレットなのだった。こういうのも割り切ってしまえばけっこう楽しい。泥棒、殺し屋3組、復讐に燃える父親、爆弾と銃に詳しい拗らせ女子学生、さらに東京オリンピックのマスコット、ソメイティのバッタモンみたいなモモもんも乗車しており中身はなかなかのカオスぶり。
ブラピ演じるレディバグは仲介のマリアから東京発の高速電車に乗り、あるブリーフケースを盗んで品川で下車せよというミッションを託される。それは同業者カーバーの代わりに請け負った仕事だったのだが、まさかの殺し合いの渦中に放り込まれるというストーリー。最初はいったい何を見せられているのかという気になるが、バラバラのピースが次第に絵になり始めるとだんだん面白くなってくる。運の悪さを自認しているレディバグと運の良さを自慢する生意気な女子高生プリンスのラストも見どころ。木村をなぜ日本人俳優からキャスティングしなかったのかと不満も残るが、エルダー役の真田広之の見せ場はたっぷりあった。やはり期待されるのはサムライらしさだが60過ぎてもやはり真田広之はカッコイイ。ブラピとサンドラブロックと仲良しぶりにほっこり。ノンクレジットだがチャニング・テイタムも乗客として出演している。

サンドラ・ブロック「ブラッド・ピットって誰?」スター共演の娯楽大作『ザ・ロストシティ』メイキング映像を入手
https://moviewalker.jp/news/article/1090469/

【ピットは自身の主演作の『ブレット・トレイン』(9月1日公開)にブロックが出演してくれたことのお返しとして本作への出演を決めたというエピソードも明らかになっており、劇中で2人が見せる化学反応にも注目してほしい。】
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