HAYATO

ひらいてのHAYATOのレビュー・感想・評価

ひらいて(2021年製作の映画)
3.7
2024年32本目 
芥川賞作家・綿矢りさ原作小説を、新進気鋭の若手・首藤凜監督が自ら脚本も手掛けて映画化
明るくて人気者の女子高生・愛は、寡黙で目立たないクラスメイト・たとえにずっと片思いしていたが、ある日、たとえには秘密の恋人がいることを知ってしまう。
アシリパ(山田杏奈)さんを中心に、作間龍斗さん(HiHi Jets)、芋生悠さんら若手俳優が集結。
非常にエキセントリックな恋愛模様が描かれていて、己の支配欲を振り翳す愛は狂気的で、全くもって共感できる人物ではないけど、思春期ならではの胸の痛みや葛藤を抱えた人物であることがよくわかる。
文化祭のダンスの練習をする少女たちの姿をダイナミックに映したオープニングが印象的で、センターに陣取りながらも、不機嫌そうな表情を浮かべる愛の様子は、ある意味で本作の内容を凝縮している気がする。
愛の心境の変化を安易にセリフに頼らず、「爪」や「折り紙」といった要素を上手く用いて表現している点が素晴らしかった。
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