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愛がこわれるときの一人旅のレビュー・感想・評価

愛がこわれるとき(1990年製作の映画)
3.0
ジョセフ・ルーベン監督作。

暴力的な夫の異常な行動に恐怖する妻の姿を描いたサイコスリラー。
はっきり言って中身の無い作品だが、ジュリア・ロバーツが夫に執拗に追われる妻役を熱演している。“強い女”を演じることの多いジュリア・ロバーツだが、本作では夫の暴力と束縛の一方的な被害者になる。パトリック・バーギン扮する夫の性格は異常で、穏やかな表情を浮かべた直後にいきなり妻の顔を引っ叩く豹変っぷりが恐ろしい。途中まではどこにでもいそうな典型的なDV夫という印象だが、中盤以降は完全にサイコパスと化していく。妻に関する情報を収集し、じりじりと妻の居場所に接近するにつれ緊張感も高まっていく。家にいないはずの夫の気配と痕跡を示す演出は不気味でホラーじみていて、その際に見せる妻の焦り方は真に迫るものがあり、恐怖心が良く伝わってくる。
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