かなり変わっている映画。
偶然二度ぶつかり瞬く間に恋に落ちた男女が、邪悪な呪いによってお互いに外見が変わってしまい、相手が恋人と気付かないまますれ違いの日々を送る、という寓話のようなストーリー。
ジョージアの田舎の風景がまず魅力的!学校の真横を轟々と流れる川は国内では見たことがない風景で新鮮。その川に落ちたサッカーボールがゆっくりと下流に流れていくシーンはたぶんずっと見ていられる。
変わっているのは男女の会話が少なく、ほぼナレーションで構成されていること。心情もナレーションが語っているからなのか、どちらの登場人物にも感情移入することなく淡々と物語が進んで行く。
良くも悪くも絵本を読んでいるような不思議な感覚。ただ、すれ違いシーンや謎のサッカー推しシーンが長々と続くので体感時間はめちゃくちゃ長い!
観ているときはとにかく苦行のように感じたものの、何故か観終わった後の余韻が凄く、また観たいような気もしてくるから不思議なんだよなぁ。
《東京フィルメックス2021》