なつを

Firebird ファイアバードのなつをのレビュー・感想・評価

Firebird ファイアバード(2021年製作の映画)
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1970年代後期。冷戦時代、ソ連占領下のエストニア。役者を夢見る兵士セルゲイのもとに、パイロット将校のロマンが赴任してくる。
共通の趣味がきっかけで意気投合した二人の友情は、やがて愛に変わっていく。しかし当時のソ連では、同性愛は厳罰の対象だった…

世間、そして法により許されなかった二人の、実話をもとにした秘めた恋の物語。共に生きたいという願う純粋さと、どうしようもなく二人を引き裂く現実が胸を締め付ける。
劇中でセルゲイが話す『ロミオが星に祈ったのは、隠れて会うことじゃない』という言葉が彼の心中の全てを表していた。
世間体やお互いを守るための体裁から解放され、純愛のままにお互いを愛する事ができたのなら…最後に彼の愛と後悔が詰まった一枚の写真が、いつまでも心に刺さる。

Fan’s Voice試写にて
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