福福吉吉

降霊会 ー血塗られた女子寮ーの福福吉吉のレビュー・感想・評価

2.5
◆あらすじ◆
全寮制のエデルヴァイン高校で女子生徒たちが降霊の儀式を交えたドッキリを仕掛けたところ、ケリーはすっかり騙されてパニックになり寮の2階の窓から落ちて死亡する事件が起きてしまう。それから幾日か経過後、カミールという女性が高校に編入してくる。ケリーを騙したアリスのグループに目をつけられるカミールはある日、アリスたちから降霊の儀式に招待される。悪ふざけで終わるはずだったが、そこから思いもよらぬ出来事が起こり始める。

◆感想◆
ストーリーのテンポは悪くないが、ストーリーの中心になるアリスのグループの生徒が全て性格が悪くて、その陰湿さが目について観ていて不快だった。しかし、登場人物の全てが信用できない展開は少なからず最後まで観る理由になった。

主人公のカミールは本人が特に希望してエデルヴァイン高校に編入してきて、あからさまに何か裏がある雰囲気を醸し出していて、その謎の部分とやたらと好戦的な性格が観ていて感情移入できなかった。その代わりとしてカミールに対して親切に接するヘレナだけは良心的で、彼女が黒幕でないことを祈りながら観ました。

一方、アリスやベサニー、レノーラ、イヴォンヌなどの極悪グループは常に性格がきつく、高圧的で相手をあざける姿しか見せないので、非常に不愉快ながら誰が死んでも心が痛まない悪党ぶりが良かった。

本作は降霊の儀式と学生たちの死亡に重点を置いた作品であるが、途中から降霊の儀式の意味合いがかなり薄く、あからさまにサスペンス展開していくので、ホラー作品としての色合いは薄く感じた。学生たちが死亡するシーンにしても瞬間的にしか描かれないので、怖さを感じる前に終わってしまった。ジャンルが作品の面白さを左右するものでは無いが、中途半端に終わってしまった感じが否めなかった。

ラストは後味の良いものになっていて、それは良かったと思う。

所々、興味を抱かせるものがあったが、全体の面白さとしては可もなく不可もないレベルだったように思う。

鑑賞日:2024年3月23日
鑑賞方法:CS ムービープラス
(録画日:2023年5月20日)
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