【仁義なき面接】
フランチェスカは求職活動に苦戦しつつバーのバイトで生活していた。なんとしても入りたい企業の面接の前日の閉店間際、1人の男マルコが店にやってくる。その翌日彼女は面接に寝坊し、ある真実を知る。
『いつだってやめられる』シリーズのシドニー・シビリア監督によるショートフィルム。前作同様にコメディだけど、本作のストーリーには少しぶっ飛んだ部分もあり、ストーリーよりも構成の意外さを中心に短尺で勝負した作品だと思う。
ストーリーには関係ないけど『いつだってやめられる』シリーズのメンバーが現れるのが個人的に嬉しかったポイント。
フランチェスカがバーで閉店作業をしているとマルコがナンパ師のような口ぶりで店内に入って来る。2分ならと店に入れたフランチェスカは、彼と会話する中で求職活動がうまくいかないことを打ち明ける。彼女は優秀な経歴を持ちながら就職難に遭っていたのだ。ここで出てくる回想は、倒産、無報酬、最後には怪しい会社(?)とひたすらコミカル。
そしてなぜか2人は一夜を共にしてしまうわけだけど、その後の展開が意外だし、数々の回想シーンで観客の疑問を解決してくれる。もちろんそれぞれコミカルだけど、特にフランチェスカの行動はコミカルに振り切りすぎてるような気もする。それにその後のラストシーンもハッピーエンドなのだろうが少し違和感もある。
それでも本作が楽しんで見れるのは本作が短くてテンポが良いから。まさに本作は、12分のための構成で勝負したショートフィルムなのだ。
印象に残ったシーン:マルコが面接を受けるシーン