浅井拓馬TakumaAsai

猿の惑星:創世記(ジェネシス)の浅井拓馬TakumaAsaiのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

冒頭の森の中でシーザーの母親となるチンパンジーが捕まり、憂鬱で不安げな表情で知能テストに臨む姿が描かれる。
そう、その表情、この、今自分がどこにいて何をしているのか、その説明も何も私を見つめている自分と似たような形を持つ生き物たちは教えてなど、寄り添ってなど、ましてや、同じ世界で生きているなどとは思ってもいないのだ、というフィーリングをあっという間に描いて、映画ははじまる。

テンポよく2時間かからずに走り切る中に詰まっているものの豊富さ。
そしてそのボリューム感に抑え込むことで、ツッコミどころよりもシーザーの切実が身に迫ってくる構造になっているその強固さ。
はじめて人語を放つその場面、張り詰めた劇場の空気も含めて震えた記憶は忘れられない。