やっぱりこの人は音楽の人だ。
もちろん知ってはいたけど、劇伴との相性が映像が圧倒的なんですよね。ずっとずっと流れているので、メリハリのある映画というよりは、超長編MVという方が近いかもしれません。
セリフの言い回しは歌詞は詩的で、劇伴と合わさり歌詞のようでした。
セリフが詞的な映画だと、登場人物の生々しさ、人間さに欠けることがありますが、本作はそれぞれの登場人物の解像度が高いことから生身さを強く感じました。
ショット群でひとつシーンを描くというよりは、ワンショットが長く、に意味を置いているような作り方(デクパージュ、モンタージュで映画を用いようという意図は感じない)をしていて、丁寧な映画でした。
カメラワークや途中のフラッシュバックのようなインサート、抽象的な映像など、一般的な映画のルールから逸脱していますが、ワンショットが長く、観客に情報整理の時間が与えられていることと、キャラクター作りがそれぞれ一般的の共通項のようなシンプナ作りになっていてとても観やすかったです。
GEZANはすごい。