ハガキ職人 ツチヤタカユキの半生。
実話と聞いて、俄然興味の湧いた作品。
あまりにも不器用に、潔癖なまでの真っ直ぐさで笑いを追求する。
見ていてしんどかった。
余計な飾りがなくて、ツチヤの感情がむき出しのまま飛んでくる。殴りかかってくる。
彼の才能に気づいた者たちは、彼の支えになろうとして、
それゆえ生きていくためにこの世界に、常識に馴染む事をすすめる。
ただ極めたいだけなのに、笑いさえ良ければ良いはずなのに、"馴染め"といわれるキツさは、何らかで違和感を感じたことのある人には少しわかる感覚だと思いつつ、
でも、あそこまで捧げられる姿はむしろかっこよかった。（本人に捧げているつもりは傍から見るほどないのだろうけど。だからまたキツイのだろうけど。）
試写だったのでトークショーを受けて、
改めて演技、画の良さが自分の中でも言語化できた。
コロナを挟んで2年かけて撮ったという話、あの役を2年も背負い続ける天音さんの苦しさは想像を絶すると思う。
久々にバチバチの映画だったなあと。観たあとの自分にはっきりと爪痕が残った。
内容は苦しいのに、わくわくしたし楽しかった〜！
