幽斎

スケアリー・ハウス 恐怖の連鎖の幽斎のレビュー・感想・評価

3.0
予め警告して置くが、本作はitn distribution作品。開始直後に「あー!失敗した」と呟く方は推定1万人は居るんじゃないかとお察ししたい。アマゾンプライム御用達スタジオで、少ない製作費で新作の隙間を埋めるべく、C級作品を垂れ流す事で知られる。もし、気の迷いで見るなら、別の趣味を捜した方が良い。

と言う前振りを踏まえた上で見ると、itn基準からすれば割と見れるレベル。何となく画角が潰れてるとか、意図しない説明不足とか有りますが、それを許容できる心の広い方は楽しめるかも(かもです)。特に結末については、考察に自信のある私でも、お手上げバンザイ!、だって伏線すら無いんだもん(笑)。無駄に謎が多いですが、謎が解けず寧ろ増えてるので、いや、良いんですよ謎が多いのは。しかし、作品の中で完結しなければ意味が無くね?。

Kelly Schwarze監督は「テリトリー8」もそうですし「エイリアンZ 超感染」も同じで、C級作品を連発。しかも自分で脚本を書いて自分で資金を工面して製作。何処にそんな出資する人が居るのか知らないが、多分だけど作品は見てないと思う、見てたら金なんか出す訳ない、だって絶対に回収不能だから。だが、洪の僅かだが才能の片鱗は、3㎜位は感じる方も居るかも。出なければ3年周期で作品が出せる筈もない。

超低予算インディーズホラーとして見た場合、基本的なプロットはゴーストストーリーだが、脚本が混乱してるのは見れば分るし、役者の演技で何とか踏ん張ってる感じしかない。ゴースト・エフォートについては、変に見難いとか分かり難い類でないのが救いだが、物語自体が一本道で、作品の独自性と言う点では大いに不満が残る。途中で寝落ちしても貴方が疲れてる訳ではないので、安心して欲しい。

驚いたのは、こんな作品でもアメリカのレビューでは結構「褒めてる」人も居て、なんかクスリでもヤッてるんじゃ、と邪推したくなる。主演女優は全然タイプでも無いし、寧ろ金魚みたいな顔で苦手だが、意外と絶賛してる人が多いので、一度眼科に行く事をお勧め。アマブラばかり見て、映画偏差値が下がったのかもしれない。もしかしたら監督に予算を多めに与えたら、万に一つ良い作品を創れる可能性は、京都の名産で例えると、湯葉ぐらいの薄さはあるかもしれない。C級の中では上ネタの部類なので、モノ好きな方を止めるつもりはない。

itn distribution作品の中では傑作の部類。意外な真相に貴方も別な意味で驚いて下さい。
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