この映画の作った目的がどこにあるかを考える時間だった。
アメリカは一軍のような考え方だと、改めてこの映画を通して感じた。“アメリカファースト”のように。
遠い昔歴史の時間で散々見せられた原爆被害者の様子や、復興に時間のかかった軍事施設ではない建造物を思い出すと、その時ばかりは頭に何も入らなくなった。
勝手に被害者ぶんなよ、と思う。、
いかに道徳が人類に必要なのかをひたすら思った。日本が、ドイツが、アメリカが悪いんじゃない。一歩俯瞰して道徳的考慮があれば、もっと違う形があって、オッペンハイマーの言うように前例の作ったこの世界はもう戻れないのか。だとしたら最悪だ。
ロシアやドイツ（日本）にやられるなら俺ら（アメリカ）がやった方がマシって、お前らしか思わないよ。アメリカがやってもだめなものはだめ。
総じて考えさせられる映画だった。あとノーランらしさはあまり感じられなかった。
この映画がアカデミー賞作品賞なのが、誰がアカデミー賞側なのかを伺わせる。私が本当に好きなのはあくまで少し前のアカデミー賞だった。
