ラーゲリより愛を込めての田舎のカラスのネタバレレビュー・内容・結末

実際はもっと酷い惨状だったと思うと苦しく辛い。やはり人間、死を目前にした時より尊厳を奪われた時が最も人間としての死に近いと感じた。どんな状況においても人間らしく生きる。という言葉はとても大切なこと。
犬が氷河を駆け抜けるシーンや手紙を家族のそれぞれ届けるシーンは涙なしには見れなかった。
出演者全員凄まじい演技力で主演の二宮くんの衰弱する演技はもちろん、リンチされている時の安田さんが野球で正気を取り戻すところや中島健人くんの演技の表現力に鳥肌が立った。桐谷さん、松坂桃李さんは役にはまっていていつも感動させられる。
言葉遣いや所作が現代に近く違和感があったが、最後にはそんなことも気にならないほど飲み込まれた。映像が単調だと感じたが、音楽も最小限で、この二つが役者の演技力を引き立てていた。
最後の結婚式のシーンでは、父と同じ言葉を用いていた。最後まで涙が止まらなかった。
戦争は命を奪うだけでなく大切な人を奪われる。先祖に感謝して今私たちができることをしていきたい。今世界で行われている戦争が一刻も早く終戦することを願います。