柏エシディシさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

柏エシディシ

柏エシディシ

映画(2016)
ドラマ(63)
アニメ(0)

カジノ(1995年製作の映画)

4.0

爆炎でデニーロが吹き飛ばされクルクル回るオープニングで開幕(ソール・バス師匠、最高で最後の仕事)、そこから180分、ダレることなくずーっと面白い。
大好き。
とにかく作劇がタイトでテンポ良く進む。
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アフター・アワーズ(1985年製作の映画)

3.0

初見のスコセッシ作品。
驚嘆!こんな映画も撮っていたんだ!面白かった。
ヤッピーのNY地獄巡り。どこかデビッドリンチ的な悪夢ノワールでもあり、早すぎた「ファイトクラブ」みたいなダークコメディ。
出てく
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ギャング・オブ・ニューヨーク(2001年製作の映画)

3.0

アメリカ黎明期ニューヨークのギャング勃興とシェイクスピア的人間ドラマを描いた大作。
スコセッシが新たな相棒ディカプリオと初タッグ。
こんなめちゃくちゃな映画でしたっけ?w
冒頭のカチコミシーンからして
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燃えあがる女性記者たち(2021年製作の映画)

4.0

インド北部ウッデルプラデーシュ州、カースト最下層の被差別層の女性だけで活動している新聞社「カバルラハリヤ(ニュースの波)」
スマホを片手に暴力と偏見と戦い続ける女性記者たちを追ったドキュメンタリー。
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軽蔑(1963年製作の映画)

3.0

60周年記念4Kリマスターにて。
ゴダール作品でも屈指の人気作だけれど、自分は苦手なゴダールな一本。
追悼の意味と、やっぱり映画史に残る美麗撮影を4Kで確認したくて劇場へ。
しかし敢えなく撃沈。
部屋
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.0

裏切られた殺し屋が落とし前をつける。
毎度、題材選びからしてトンがっているフィンチャーにしては今回は定番でキタ。
フィンチャーらしくないが、そこがまたフィンチャーらしいのか。
きっとアプローチが変わっ
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ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

2.0

東京国際映画祭2023にて。
タイカ・ワイティティのネアカな作風は基本好きなんだけれど、時折やり過ぎというか、危うさを感じる所はあって、自分も好きな「ジョジョラビット」も子供の視点という仕掛けが無けれ
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ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

3.0

クラシックバレエとコンテポラリーダンスという、ある意味対極にあるダンスのそれぞれの豊かさ、美しさをクラピッシュらしい深い人間愛に絡めて活写されるドラマ。
ダンサーの緊張感と葛藤を見事に再現してくる台詞
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スクリーム6(2023年製作の映画)

3.0

前作の無印実質5から監督続投の6作目。
スクリームという作品自体がスラッシャーホラーのメタな訳で、本作もフランチャイズ、リブート続編を自虐的に批判しつつも、内輪ネタの面白さに終始。
自分は楽しみました
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ひなぎく(1966年製作の映画)

4.0

そりゃあ、映画館でやるなら観に行く。
「ひなぎく」は世間一般で言われている様なカワイイ系映画では収まらない。
こんなめちゃめちゃ痛快な映画を女の子たちのものだけにしちゃうなんてズルいや。
真にカッコイ
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

3.0

ギャレス・エドワーズ。
既視感のあるビジュアルや設定に予告の時点では不安も大きかったのだが、とにかくこの人の自分の中のビジュアルイメージを具現化する才能はズバ抜けていると率直に思った。すごい。
低予算
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ファルファン 路地裏からの栄光(2020年製作の映画)

3.0

新宿K'sシネマさんペルー映画祭にて。
日本のサッカーファンには、シャルケ時代内田篤人の右サイドの相棒としてお馴染みペルー代表ファルファンの伝記映画。
貧民街で育った少年のサクセスストーリーとしては、
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恐怖の岬/ケープ・フィアー(1962年製作の映画)

3.0

スコセッシ版おさらいの前に、ちょうどU-NEXTの配信切れ直前だったので予習鑑賞した。
いやいや、こちらもこちらで面白い。
ワルいミッチャムでもちょっと粘着な感じなィヤさが格別なマックス・ケイディ。
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ケープ・フィアー(1991年製作の映画)

4.0

グレゴリー・ペック/ロバート・ミッチャムの傑作ノワールスリラー「恐怖の岬」のスコセッシによるリメイク。
ミッチャムが憎たらしく演じていたマックス・ケイディというキャラクターを更に掘り下げ、カリスマ的怪
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アリスの恋(1974年製作の映画)

3.0

新作も含めて女性をしっかり描けていないという印象のあるスコセッシだけれど、本作の様な映画をキャリア初期にちゃんと撮っている!オンナの一代記。
スコセッシは決して女性を描けない訳じゃないのだ(そしてそれ
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ミーン・ストリート(1973年製作の映画)

3.0

デビュー作に続き、スコセッシの自伝的要素の強い決定的傑作。
スコセッシ映画とは罪と贖いの物語。その源泉。
ロジャー・コーマンから映画エンターテイメントの手練手管を、ジョン・カサヴェテスから映画の芸術精
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ドアをノックするのは誰?(1968年製作の映画)

3.0

新作公開ということで、スコセッシマラソンはじめました。未見作品や内容忘れちゃったヤツを。
記念すべき長編デビュー作。
スコセッシ風ゴダール「勝手にしやがれ」
"映画オタク"スコセッシの衒いのない若さが
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

いつも通りの罪と贖いのスコセッシ映画でいつも通りに最高なのだが、御年80を越えて更なる進化と深化をも感じさせて最高、でもあるという。
3時間を越える長さを一切感じさせない、面白さ。
お話としての顛末も
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ロシアン・ドールズ(2005年製作の映画)

3.0

「スパニッシュアパートメント」の続編。グザヴィエ三部作2本目。
バルセロナ留学から5年後。作家の道を選んだグザヴィエだが、まだまだ夢半ば。
仕事も恋愛も、優柔不断なあれやこれや。
映画であれば、爽快な
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スパニッシュ・アパートメント(2002年製作の映画)

4.0

まさかの新作ドラマシリーズ「ギリシャサラダ」を観て、やっぱり、おさらいしたくなるってもの。
セドリック・クラピッシュの傑作青春映画。
Radioheadの"No surprises"のメロディを聴くと
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くるりのえいが(2023年製作の映画)

3.0

この3人が並んだショット。
3人だけでスタジオで音を合わせる姿を見るだけで口元がほころび、目頭が熱くなる。

あの場所へ向かえば
あの痺れるような出会いを
思い出せるかな
あの頃無くした
鍵はどうもこ
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ハント(2022年製作の映画)

3.0

イ・ジョンジェ初監督作。
「1987、ある闘いの真実」「KCIA南山の部長たち」の系譜に連なる1980年代韓国情勢を踏まえたポリティカルサスペンスと映画らしいケレン味で魅せるスパイアクション。力作。
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長ぐつをはいたネコと9つの命(2022年製作の映画)

3.0

革新的アニメーションの当たり年2023の傑作のひとつと言われつつ、例によって日本では公開も小さく、ボサっとしてたら劇場で観れなかったヤツ。遅まきながらアマプラで。
シュレックシリーズのスピンオフ、長く
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福田村事件(2023年製作の映画)

3.0

間違いなく今年公開の映画では最も見逃してはいけない一本。
かく言う自分も千葉県野田市に実家があるにも関わらず福田村事件に関しては無知であった。
知っていなければいけない事がある。
忘れてはいけない事が
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あしたの少女(2022年製作の映画)

3.0

実際にあった労働搾取による自殺を題材にした映画と聞き、なかなか覚悟が決まらないまま上映最終日に滑り込み。
結論、観て良かったし、観なければならなかった。
どこもかしこもインセンティブ、インセンティブ。
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バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

3.0

いつも製作アプローチが変わっていくリンクレイターなだけに、どうくるか楽しみだったが、イヤミもなくストレートに良い映画でした。
かつては建築界で先鋭的なアーティストとして一世を風靡したバーナデッドは出産
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キャンプ(2003年製作の映画)

3.0

「シアターキャンプ」を観たら、これも観たくなるっていうもの。
DVD棚から久しぶりにひっぱり出してきた。
作中での役回り同様、端役にも関わらず圧倒的にインパクトを残すアナ・ケンドリックがその後大きく飛
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シアター・キャンプ(2023年製作の映画)

4.0

これは大好きなヤツ!
経営は苦しいものの根強い人気のある演劇サマーキャンプ。
しかし経営者のジェーンが昏睡状態に陥り、この夏のキャンプは前途多難。
ただでさえクセもの揃いのコーチ、スタッフ陣と個性的に
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イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

3.0

どっちかていうと、ジョン・ウィックよりロバート・マッコール派です。
闇の仕置人イコライザー。黒い死の天使ロバート・マッコール。
人情派ながら、どこか危うげな人物造形が凡百の"舐めてた相手が"ムービーと
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少女バーディ ~大人への階段~(2022年製作の映画)

3.0

レナ・ダナムらしい可愛くて元気一杯で、たっぷりの皮肉がまぶされた中世ガーリームービー。
暗黒中世時代や封建制度下の女性の在り方を通して、現代的な女性像を問い直すという創作物は枚挙に暇はないが、その中で
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コカイン・ベア(2023年製作の映画)

2.0

コカインがキマったクマに人間たちが容赦なく襲われるアニマルパニックムービー。
こういうジャンル映画は、こういうモンで良いんです。
で、終わらせちゃって良いんだけれど、やっぱり出オチの枠内に収まってしま
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フローラとマックス(2023年製作の映画)

3.0

ジョン・カーニー「シングストリート」から映画としては7年ぶりの新作、Apple TV +で。
映画としてのファンタジーと共感を引き寄せる物語のコンパクトさが絶妙だった。
映画的な「そんなうまいワケが」
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BODIES BODIES BODIES/ボディーズ・ボディーズ・ボディーズ(2022年製作の映画)

2.0

A24製作配給のホラー映画。
Z世代リア充組による、文字通り「人狼ゲーム」を可視化した殺人パニック。
「WAVES」や「euphoria」を通ったイマドキの新しい感性が感じられるかなぁと思ったが、建て
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(2021年製作の映画)

3.0

「オオカミの家」と併映。同作監督、ホアキン・コシーニャ、クリストーバル・レオンがあのアリ"みんなが不安になればイイな"アスターのプロデュースの元に手掛けた短編。
ラテンアメリカのマジックリアリズムの伝
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オオカミの家(2018年製作の映画)

4.0

驚異の映像体験。
革新的映像表現として今年はAcross The Spider-vereseという傑作が誕生したが、あらゆる点で対照にある本作も映画史に残る怪作だ。
眼球から脳髄に侵蝕してくる様な映像
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キングダム エクソダス〈脱出〉(2022年製作の映画)

3.0

四半世紀を掛けて堂々完結。
なにぶん長尺なので、体調を整うタイミングを図っていたら横浜シネマリンさんの上映最終日に滑り込みになってしまった。
結論、大満足。ほくほくで関内の繁華街を軽快に帰ったのでした
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