2008年に政情不安からハイパーインフレの経済危機に見舞われたジンバブエ。本作はその頃に難民として南アフリカに渡った、4人の男性の挑戦を描いたドキュメンタリーである。
4人はともに南アフリカに移って>>続きを読む
物語の一番大きなテーマは「喪失」。
心の穴にいかに向き合うかについての人間ドラマで、シュリの最後のシーンが心に残り、いい余韻になった。
もうひとつ、「他者」に対する敬意をいかに育むかの描き方も重要な>>続きを読む
近道せずあえて遠回りを選びながら、問題の複雑さを語っていく映画でした。
とても勉強になりました。
東京オリンピックのための再開発で引っ越しを余儀なくされた、都営霞ヶ丘アパートを数年間にわたって取材して作られたドキュメンタリー映画。
反対する言葉を前面に出すのではなく、多くのものに囲まれた住民の生>>続きを読む
エネルギッシュなアーティストの映画をみるとパワーがもらえていいですね、、!
抽象芸術ではなく具象芸術にこだわった点について、当時の美術状況をどう思っていたか、南米出身のアーティストが世界のアートの中>>続きを読む
自由や人間性が否定される特異で不条理な環境にも順応していまう、人間の強さと弱さが忘れがたい。
アレクシエービチの『戦争は女の顔をしていない』のなかに出てくる「人間は戦争よりずっと大きい」という言葉を>>続きを読む
普段は人や事物撮る側にいる写真家たちだが、この映画では「自分がどう撮られたいか」という意識が滲み出ていて面白かった。
人形劇ならではの不条理さと残酷さ、そしてユーモアが面白い。
中世の小栗判官の物語のような説教節の世界の、もの悲しさも漂っていた。
流行作はおさえておいたほうがいいかなと、炭治郎と禰󠄀豆子しか分からない状態で観に行ったけど面白かった。
配信されてるテレビアニメも少し見てしまった。
残酷なシーンも多いけど、炭治郎の優しさでカバーさ>>続きを読む
「東アジア反日武装戦線」について、大昔でないのに私はほとんど知らなかった。まず、自分が知らないでいられたことに驚いた。
活動の動機は日本社会が目を背けつづけた近代国家としての「業」の部分で、手段を間>>続きを読む
アメリカの投票制度の歴史と現状がよく分かる映画。
ステイシー・エイブラムスの草の根の活動を知ることができて、こういう活動が世の中を変えていくのだなと感銘を受けた。
社会階層・出身地の違う2人の女性が、それぞれのタイミング・やり方で、男性への依存と生まれた環境の同調圧力から脱し、精神的にも経済的にも自立しようと探る物語。
女性とその友人たちとのシスターフッドが重要>>続きを読む
スケートボード場に集まる低所得者層の若者達という、カルチュラル・スタディーズの原点みたいな題材を、当事者が長期間かけて撮りためた映像を再構成して作ったドキュメンタリー映画。ザック(白人男性)、キアー(>>続きを読む
自らの芸術を追求し続けたクリストが最後に手がけた大型プロジェクトのドキュメンタリー。
24時間365日、取り組むことの全ては自分の作品を実現させるため。クリストの喜怒哀楽をつぶさに追うことで、老いても>>続きを読む
評判通り、格差社会を上下の構図を巧みに使って表現した映画。
一つ疑問に思ったのは、「家族の絆」が自明とされていることだ。
上流家庭、下流家庭、底辺家庭どれもそれぞれが助け合うことは当たり前のこととし>>続きを読む
舞台となる阿寒湖畔の小さな町では、生活に観光が溶け込んでいて、「アイヌらしさ」は生業になっている。
ただ、それでも商品化できない、生き方や存在としての「アイヌらしさ」が今でも確かにあることを>>続きを読む
自分の意志や感情に気付かない方が幸せだったかもしれないが、一度知ってしまったらもう知らなかった頃には戻れない。現実世界では望み通りにいくことは多くないし、女性は特に抑圧を受ける。
絵画や音楽などの芸術>>続きを読む
神奈川県は沖縄に次いで米軍基地が多い都道府県。横浜線沿いに広大な土地を有する相模原の米軍基地では、戦車の補修をしている。
戦車闘争とは、1970年代にベトナム戦争に反対した地元の人々が相模原基地から横>>続きを読む
イギリスの支配のもと、森林伐採による開発が進む近世のアイルランドが舞台。
オオカミと人間の共存がテーマになっている。
美しいアニメーション表現。
街は木版画調、森は水彩調の表現になっているコントラス>>続きを読む
圧倒的なスケールの記録。
東西の多くの民族がスターリンの死を悼む姿が映されており、スターリン個人崇拝で束ねられていた社会主義の「帝国」という矛盾を感じた。
群衆がカメラを気にして時々こちらをみるとこ>>続きを読む
「嘘の記録」の記録
このタイミングでみると、日本学術会議問題のことも考えざるを得ない…
台湾の大学生・陳為廷と中国からの留学生・蔡博芸を中心に描く、2014年の台湾のひまわり運動をめぐるドキュメンタリー。2017年公開。監督はフー・ユー。
前半は監督が特別な存在と感じた二人が>>続きを読む
あの夫は全然いい人ではない。
私は率直にそう思ったが、「いい夫で羨ましい」という感想も少なくない。
少なくとも悪意は感じないけれど、自分が変わるつもりはないのではないだろうか。
特にジヨンの病気>>続きを読む