Zhivagoさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

Zhivago

Zhivago

映画(162)
ドラマ(0)
アニメ(0)

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

5.0

貧困層を描きつつ、貧困コミュニティ内での更なる格差をリアルに描いています。
監督のショーン・ベイカーはケンローチやネオ・レアリズモに影響を受けたと公言しており、この作品でもリアリズム的視座を重視した、
>>続きを読む

自転車泥棒(1948年製作の映画)

5.0

ネオ・レアリズモの教科書。ソーシャルリアリズム映画の原点。
映画の時代性、社会性はどうあるべきか、そして観るものはどう社会に対するべきなのか、襟を正す機会になる作品。

こういう作品が作られたこと、い
>>続きを読む

カジュアリティーズ(1989年製作の映画)

4.8

この作品の時代性と社会性で5点。
役者の演技(とくにショーンペン)がたとえ名演であるとしても、戦争リアリズムという点でちょっと演技過剰(あるいは演出凝り過ぎ)じゃないかというところでマイナス0.2点。
>>続きを読む

髪結いの亭主(1990年製作の映画)

3.4

フランス映画らしいといえばらしい。ヌーベル・ヴァーグの時代からまるで変わっていないかのような、いつものフレンチフィルム。
そういうフランス映画はどちらかといえば苦手で完走できないこともある。が、これは
>>続きを読む

ブルックリン(2015年製作の映画)

4.7

シアーシャ・ローナンは、私的には「若き日のヘンリーフォンダ女性版」。ヘンリーフォンダも彼女もどちらも青い瞳が印象的。いいねえ、一気に好きになった。
純朴さとクールさとニヒルさと芯の強さを兼ね備えていて
>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.3

綺麗でした。綺麗でしたよ。それ以外の感想が無いです。
シアターは女性だらけでした。
うーん。綺麗ですよ、だからなに? ていうのが本音。
(1週間後)
この監督、イタリア人なのに、なんかその作風がひっか
>>続きを読む

ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

4.3

困りましたね。観てから1週間経ったというのに無暗にいくつかシーンを思い出し、一人で含み笑いをしてしまいます。「ワ・レ・メ」とか。それだけ心に突き刺さった作品なのでしょう。なので、追記するとともに点数を>>続きを読む

シューマンズ バー ブック(2017年製作の映画)

3.8

バーに行きたくてたまらなくなる。
東京のバーのバーテンさんの、職人気質が、とても共感できた。
日本人にとってのバーって、寿司屋に通じるものがある。職人の世界。
けど、ニューヨークのバーって、ちょっと違
>>続きを読む

赤い河(1948年製作の映画)

4.3

きれいごとではないチザムトレイル。南北戦争、先住民との戦争、心のすさんだ経営者、暴走する牛。
色々と学ぶことの多い映画。

ジョン・ウェインのパワハラ上司っぷりが素晴らしい。ジョン・ウェインの底の広さ
>>続きを読む

パティ・ケイク$(2017年製作の映画)

3.7

一番かっこいいのはバアチャン。一番残念なのはカアチャン。
バアチャンとカアチャンだけでもう1作作れそうな勢い。

ドラッグストアで働く育ちの良さそうなインド系がなぜラップなのか?などなど消化不良な部分
>>続きを読む

ジェイン・ジェイコブズ ニューヨーク都市計画革命(2016年製作の映画)

-

都市(街)計画に関わる人やデベロッパー、あるいは街の在り方に興味がある人は全員が必ず観てほしい。

街の在り方を考えるうえで必須科目ともいうべきジェイコブズを復習する映像作品。

私は都市計画者でもデ
>>続きを読む

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

2.8

ターゲットセグメントがあまりに小さすぎる。特定の年代のオタクが内輪で盛り上がってます、みたいなノリ。これ、東京オリンピック前の世代とか、2000年以降世代には置いてけぼりでしょう。オタクでない限り。>>続きを読む

女は二度決断する(2017年製作の映画)

4.4

鑑賞後1週間が経過した。ラストシーンが脳裏に焼き付いて消えないでいる。心に澱のように沈殿して流し去ることができないでいる。脳みその奥の感光紙にしっかりと焼き付いてしまった。
映画というのは恐ろしいもの
>>続きを読む

消えた声が、その名を呼ぶ(2014年製作の映画)

4.0

秀才が作った大作映画。
映画作品としては秀でていると思う。
ザッツ映画。

もう一度観たいか、10年後もみたいだろうか、何度も観たいか、心が揺さぶられるか、というと、そうではないけど。

この監督はき
>>続きを読む

ワンダーストラック(2017年製作の映画)

2.0

「何よりも、現在に飽き飽きして失望していることだね」

これは、トッド・へインズへのインタビューで、「なぜ2つの時代(20年代と70年代)を描くことに惹かれるのですか?」という質問に対するトッド・へイ
>>続きを読む

ラッキー(2017年製作の映画)

5.0

音楽がいいなあと思って youtubeを散策し、自作のサントラ・プレイリストができたので、近頃は毎日聞いている。なんだろう、これらの音楽を聴いていると涙がこみ上げてくる。メキシカンだったり、ブルーグラ>>続きを読む

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

2.8

この作品なら別にアニメで作っても十分というか、アニメで作ったほうがもっと良くなったんではないか?
この作品はアニメの実写版であると説明しても通用するんではないか?
実写だけども表現手法はとてもアニメ的
>>続きを読む

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

4.5

いまどきミュージカル映画の新作を作ってしまうという暴挙に敬服!

舞台の映画化や、文学やオペラの焼き直しがいまどきの流れであって、
もし新作で外したりしたら製作サイドはそのキャリアを痛めることになるの
>>続きを読む