dramaticgasさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

逃げも隠れもせずセカイにピリオドを打ってみせた(26年かかったけど)ムービー。

数多の厨二病患者を生み出したエヴァを象徴する究極のアダルトチルドレンにして厨二病の化身のような碇ゲンドウを葬ることでシ
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ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

5.0

MCUフェーズ4の始まりというよりはフェーズ3のエピローグといった風のSPY×FAMILYムービー。

007への直接的なオマージュをベースとするスパイアクションはちゃんとクールだけど、アトミック・ブ
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透明人間(2019年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

本当に恐ろしいのは人間(男)、しかも透明だったらもっと恐ろしいなムービー。

経済力と暴力で女性を追い詰め、彼女を周囲から孤立させる手口の絶望的な見事さは、透明になる能力よりも恐ろしい。

見られる側
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

美しすぎる時間は、できることなら瞬間冷凍してしまいたい。それが(その美しすぎる時間の)死を意味するとしてもなムービー。

奇跡のような夜から始まった花束みたいな恋の記憶は、生活に塗り潰されてしまうには
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アンカット・ダイヤモンド(2019年製作の映画)

5.0

人生をチップにベットするギャンブルという最強のアッパー系ドラッグのジャンキーが、ハードラックとダンスっちまったムービー。

ハイテンションで適度にダラダラしたテンポで進む本作は、脳内麻薬ドバドバな状態
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朝が来る(2020年製作の映画)

-

映画という最大の物語(フィクション)で、物語を否定し現実(ドキュメンタリー)に希望を見出すことを選んだムービー。

監督が途中で物語を語ることをやめるのは、永作博美演じる母親が、自分たち夫婦に命を授け
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オールド・ガード(2020年製作の映画)

5.0

人類史上最強最古のスキタイの戦士にシャーリーズ・セロンをキャスティングした時点で勝利確定な高級B級ムービー。

ハッタリ満載なアメコミ原作を普通にハイクオリティなアクションとビジュアルで映像化していて
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スパイの妻(2020年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

不安もしくは不穏の映像化という黒沢清のシグネチャーによって覆われた戦争コスチュームプレイ劇ムービー。

「裏も表もない」という彼女の言葉どおりであったにも拘らず、風音と光と影の演出を施すことで私たちを
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TENET テネット(2020年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

クリストファー・ノーラン監督が新たに創造したルール、「逆行」を007にインプラントして誕生した2回以上の鑑賞マストムービー。

主人公(protagonist)はストーリーラインを(時間軸をではない)
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ランボー ラスト・ブラッド(2019年製作の映画)

-

目的(復讐)が手段(暴力)を凌駕するオーバーキルムービー。

スローライフなファミリームービーからの実録メキシコ犯罪映画パートからの殺人DIYというメインディッシュ。何事も(特に「殺し」は)準備超大事
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

5.0

喪失の恐怖から逃れ完全なエンパシーの世界に迎え入れられる、禍々しき祝祭ムービー。

常に喪失を恐れていたダニーは、実際に大切なものをあらかた失ったことで、唯一残った(と彼女が思い込んでいる)ものを失う
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

5.0

銃声と爆発音で奏でられる戦争シンフォニー・ムービー。

バトルフィールド1の世界を舞台にしたダンテの新曲(もしくは地獄巡り)のような本作は、複雑で美しい交響曲のようでもあった。だからサム・メンデス監督
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マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

5.0

紙一枚のことでしかない結婚/離婚が、紙一枚のことだからこそ厄介であることを思い知らせる地獄体感型ムービー。

もし同棲だけで結婚していなければ、もし別居を続けるだけで法的に離婚することを選ばなければ、
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バッドボーイズ フォー・ライフ(2020年製作の映画)

-

ウィル・スミスとマーティン・ローレンス、そしてマイケル・ベイの出世作シリーズの20数年ぶりの続編にして、ハリウッド的あぶない刑事ムービー。

ミドルエイジクライシスはトッピング程度に、(何気に本シリー
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

5.0

この世界で唯一の真実(リアル)が虚構(フィクション)を打ち破るムービー。

いつだって戦争をドライブするのはデータやエビデンスに基づく事実ではなく、風評や偏見といったフィクションだ。大人達にはヒトラー
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

5.0

7000rpmの世界に存在することを唯一許された人類、レーサー(=超人)のムービー。

マイルズがシェルビーからの夢の(しかも理想的な報酬まで得られる)オファーに迷い、自分だけで決断できなかったのは、
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

垂直ディストピア韓国を舞台にしたブラックコメディムービー。

キム家の半地下臭と韓国下流あるある(iptime、内職、台湾カステラ、運転手食堂)に満ちた生活が全然楽しそうなのは(衣食住が取り敢えず保障
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スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

5.0

レイとレン(ベン)の物語の最終回(スターウォーズを完結させる作品ではない)なムービー。

多分スターウォーズという超メジャーコンテンツの軸足は最早映画ではなくなっていて、だから本作が「最後のジェダイ」
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アイリッシュマン(2019年製作の映画)

5.0

マーティン・スコセッシが撮るロバート・デニーロの集大成なムービー。

暗黒街(ダウンタウン)からの視点で語られるアメリカ近代史における超大ネタであるジミー・ホッファをテーマに、そのホッファにアル・パチ
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ジュマンジ/ネクスト・レベル(2019年製作の映画)

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今度のロック様は中身がお爺ちゃん⁉︎なムービー。

ビデオゲームの中に入っちゃった設定は添え物程度に留まり、オリジナルのジュマンジの要素は皆無な本作は、ロック様の顔芸とケビン・ハートの老人しゃべりの天
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ファイティング・ファミリー(2019年製作の映画)

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WWEのさわやか青春プロパガンダムービー。

プロレス病に罹患しているのは全員いい奴!WWEはピュアなスポ根世界!みたいなロック様史観が貫かれていて、ナイト家ほど重篤ではないけど軽度のプロレス病患者で
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ゾンビランド:ダブルタップ(2019年製作の映画)

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すっかりスターとなったキャスト達が殆どセルフパロディー的に自分のキャラクターを演じるゾンビアポカリプトが舞台のSNLの長編スキットみたいなリユニオン・ムービー。

通常運転ないつものジェシー・アイゼン
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ターミネーター ニュー・フェイト(2019年製作の映画)

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セルフパロディーっていうかモノマネショーにご本人のモノマネするご本人が登場してマイク奪ってサビ歌い上げる感じの反則ムービー。

ヤングチームの2人は十二分に魅力的ではあるけど、シュワとリンダの味が濃す
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ブライトバーン/恐怖の拡散者(2019年製作の映画)

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スーパーマンでキャリーというワンアイデアを貫き通す潔すぎムービー。

スーパーマンでゴア描写は超楽しいけど、ザ・ボーイズを経験済の私にはそれ程フレッシュに感じられなかったのは残念。思春期ホラーとしては
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IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。(2019年製作の映画)

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前作の商業的な成功を受けブロックバスターであることを選んだホラー風ムービー。

前作がジュヴィナイル映画としてあまりにも優れていた為(成長した主人公たちのキャスティングに豪華で素晴らしい役者を揃えてい
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ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)

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北欧暗黒御伽話ムービー。

一見美しくキレイな人間世界にも闇は潜んでいて、でもその世界の外(というか裏)にも等しく暗黒が広がっているのだ。というメッセージが霞む程の彼女ら(彼ら)の食と性の嫌すぎるディ
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ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

5.0

伝説の殺し屋がハイテーブル主催のマストダイな逃走中に挑むムービー。

今回のジョン・ウィックは(少なくとも途中までは)逃げの一手で(リック・フレアー的な意味での)バンプに専念している分、対戦相手やタッ
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ジョーカー(2019年製作の映画)

5.0

‪ひとりのテロリストの人生を、誰もが知るジョーカーという虚構の存在を通して描くことでカリカチュア化し、これは生き辛さを抱えて生きる全てのお前たちの‬人生でもあるんだとアジる危険なムービー。

アメコミ
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宮本から君へ(2019年製作の映画)

5.0

5億デシベルの爆音ムービー。

(後追いで視聴した)TVドラマ版から一貫して宮本はひとり相撲をとり続ける男として描かれている。「負けを認めないと負けじゃねえ」っていうシンプルでバカな論理を抱えて足掻き
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エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ(2018年製作の映画)

5.0

自分が何者でもない(と思い込んでいる)ガールがクールな何者かになろうと足掻き、(本当に大切な)誰かにとって自分がどんな存在なのか気づいていくムービー。

(大人の目から見ると)ゲームとエロしか頭にない
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アド・アストラ(2019年製作の映画)

-

SFメランコリック・ムービー。

2001年宇宙の旅オマージュなレトロフューチャーSFを舞台装置(そこにフェチズムは感じられない)に、美しい宇宙風景とブラッド・ピットのメランコリーが永遠に続く旅映画。
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ブレードランナー ファイナル・カット(2007年製作の映画)

5.0

何故私の頭上にスピナーが飛び交っていないのだなムービー。

IMAXで観た本作はスクリーン上の情報量が(現在のSF映画と比べると)意外な程に少なく、この映画をカルトムービーたらしめているのは膨大な設定
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アス(2019年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

途中までは律儀に伏線を回収に勤めていた前作とは違い、早々に伏線回収(と謎解き)を手放し、ドッペルゲンガーがブギーマンのスラッシャーから、寓話的な真相に観客をライドさせ、社会風刺エンディングに不時着させ>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

5.0

QTナンバー9ムービー。

クエンティン・タランティーノ監督のフルパワーで実写再現されたハリウッドバビロンGTAライクな世界と(その世界の)ミューズが最高に魅力的であった時点で、フィクション(映画)か
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火口のふたり(2019年製作の映画)

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インテリ団塊ジジイの妄想を確かな演出と映画らしいルックで映像化したリッチなポルノムービー。

老人からすると無尽蔵かのような食欲(ラーメン、アクアパッツァ、パスタ、ハンバーグ)と性欲に溢れた男と女の肉
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