1作目は言葉での説明が多かったのですが、今回は俳優たちが演じていました。その分話はわかりやすいですが、物語が物語なだけに陳腐なシーンが多いです。
こういう映画は精神性がないとダメでしょう。
3作目>>続きを読む
1969年から1973年までイリノイ州シカゴで実際に活動していたジェーン・コレクティブ(The Jane Collective)という、当時違法とされていた妊娠中絶を秘密裏に行っていた組織を描いていま>>続きを読む
なにかいい映画を見落としていないかとレンタルサイトでポチッポチッとやっていて目についた映画です。
んー、あざとすぎますね。舞台劇をそのままやっているようで、シニカルを気取ったコント芝居にしか見えない>>続きを読む
プロット自体は面白いと思いますが、それを生かせていません。
メリハリのなさやリズムを作り出せない編集のせいでもったいない映画になっています。未熟さが出たということだと思います。
イ・チャンドン監督>>続きを読む
21歳の女性の殺人事件を追う刑事たちの話ですが、犯人は誰だといったミステリー感やヒヤヒヤするようなサスペンス感を期待していきますとがっかりするかも知れません。
その手の映画ではなく、刑事が男ばかりで>>続きを読む
マイケル・ジェイコブス監督って誰?
舞台やテレビを活躍の場とされている方でこの映画が映画初監督作品ということです。映画の元ネタが本人の1977年の戯曲「チーターズ」ということらしく、あるいはダイアン>>続きを読む
リュック・ベッソン監督が帰ってきました。もう撮りたいと思うものがないのかと思っていましたが、映画の魅力を再発見したようです。
ダグはダークヒーローではありますが、ジョーカーのような復讐ものではありま>>続きを読む
映画の内容は、金原ひとみさんが芥川賞を受賞した2004年当時に原作を読んでいますのでおおよそわかっているのですが、映像にしますとそれなりにすごいものがあります。
この映画を今見たのは、「風よ あらし>>続きを読む
どちらかと言えば映画としてはありきたりな話なのに、兼三郎と明子の何十年という生活や、明子が若年性認知性を発症してからの大変であったであろう生活や、そしてまた兼三郎と慧の関係といった個別性を描いていない>>続きを読む
原作が本屋大賞受賞作ですから感動させたい映画だろうと思って見てみましら意外にも抑えめに作られていました。
でも相変わらず虐待、ネグレクト、ヤングケアラー、それにこの映画ではトランスジェンダー、それら>>続きを読む
女性ふたりの関係がひとりの男性によって変化していくという割とありふれたドラマですが、男性との関係を奥に追いやって女性ふたりの関係に焦点を当てているのがとてもいいです。
ミソとハウンを演じているキム・>>続きを読む
法廷サスペンス劇かと思いきや、そうでもなく、夫婦間ジェンダー逆転トラブルかと思いきや、そうでもなく、結局、真実がわからない時、つまりは世の中で起きるほとんどのことは、自分が真実と思うことが真実と考える>>続きを読む
2年前にNHK BSで放映されたドラマの劇場版とのことで見るのを迷ったのですが、映画としてはともかくも、吉高由里子さんが人間の尊厳や自由を声を振り絞って伝えようとする姿には感動しました。
伝記もので>>続きを読む
ビクトル・エリセ監督、現在83歳、31年ぶりの長編です。それもドキュメンタリー作品の「マルメロの陽光」からであり、「エル・スール」からではなんと41年です。
その間も短編はかなり撮っているらしく引退>>続きを読む
アリ・アスター監督には母親畏怖、さらに言えばキリスト教的罪の意識があるようです。エディプス・コンプレックスかも知れません。
ボーが母親の権威に恐れ慄く様を3時間見せつけれられます。さすがにファンでも>>続きを読む
ファンタジーではありますがいい映画でした。
この映画が描いていることは、良くも悪くも今の時代が求めていることでしょう。
「夜明けのすべて」三宅唱監督のうまさと、上白石萌音さん松村北斗さんの俳優力…>>続きを読む
エンタメ系の韓国映画を初めて見ました。「圧倒的、没入感」の宣伝コピーに乗っちゃったわけですが、この映画で没入はちょっと無理かと思います。
サスペンスにするのであればタイトルの意味をもっと有効に使うと>>続きを読む
第三章の前田敦子さんだけで映画にできれば相当なものになったような気がします。あるいは、第一章のカルーセル麻紀さんと複合的、かつ重層的に構成できればなおいい映画になったと思います。
それだけ第一章と第>>続きを読む
マイウェン監督の映画は過去に「モン・ロワ 愛を巡るそれぞれの理由」を見ており、率直なところあまりうまい監督ではないのですが、この映画は意外にも面白かったです。
ルイ15世の公妾という、言葉としても奇>>続きを読む
プロデューサー等製作関係者は新人監督に本当に才能があると思うのならもっと大切にしないといけないです。こんな映画でデビューさせることに問題があります。シナリオ、演出、編集、ロケーション設定、すべてがひど>>続きを読む
子ども目線の映画というのはなかなか難しいと思いますがこの映画は勇気をもって成し遂げています。
一般的にはコトが起きるには原因と結果があるわけですが、この映画はほとんどすべてのシーンで原因と結果を描か>>続きを読む
「雨にゆれる女」「パラダイス・ネクスト」と見てきている半野喜弘監督ですが、モノクロ映像へのこだわりは感じられるものの肝心の何を描きたいのかがわかりません。
東松照明?長崎と原爆?沖縄と戦争?セクシュ>>続きを読む
何をおいてもテンポがのろく長く、それに内容が単純で説明的で想像力が刺激されなくつまらない。
キリスト教的価値観で思考する者はすぐに神になりたがって人間をつくり、人間の本質を性だと考え、支配被支配でし>>続きを読む
演技経験のない子どもたちをオーディションして映画を撮るという劇中映画のメイキングのようなシーンと子どもたちの日常シーンで構成した完全なドラマです。
現実とドラマの境目を曖昧に見せていますがほぼ全て何>>続きを読む
物語そのものにどうこう言っちゃいけない映画です(笑)。
おそらくテーマはシスターフッド、ふたりのおんなが強圧的な男や宗教といった抑圧から逃走するということでしょう。
具体的には男を殺して逃げるとい>>続きを読む
ジェシー・アイゼンバーグ初脚本監督作品。世代間ギャップが母と息子の関係の中でとてもシンプルに描かれています。ただ、良くも悪くもアメリカ映画的ではあります。
アイゼンバーグ監督、いずれ大作を撮ることに>>続きを読む
公開から少し日が経っていますが、「渇きと偽り」のロバート・コノリー監督ということが目につき見てみました。
ドラマ仕立てにしようとし過ぎていますね。原作はもっとシンプルではないかと思います。それに原作>>続きを読む
アキ・カウリスマキ監督、引退宣言を翻してのこの「枯れ葉」、どんな思いなのでしょう?
頻繁にラジオから流れるロシアによるウクライナ侵略がそのひとつのきっかけなんだと思います。
映画は変わらずのアキ・>>続きを読む
何でも説明してくれる映画を見慣れていますと眠気を誘われてしまうかも知れません。
画は美しいですし、画作りも特徴的です。
邦題や画像から暗く重い映画かと思ってしまいますが、そうではなくファンタジーで>>続きを読む
フランスの酪農家が経営に行き詰まり一念発起して農場の納屋でキャバレーを始めて大当たり(かどうかは…?)という嘘のような本当の話を映画化しました!というフランス映画。
予想通りのことが予想通りに起きて>>続きを読む
6歳の子どもの性自認を描いている映画ですが、子ども目線の映画には思えないですね。大人が考える性自認を6歳の子どもに当てはめて描いているのではないかと思います。
映画のつくり自体も軸がなく散漫で、たと>>続きを読む
一言でいいますと内輪受け映画です。
つまり、ツチヤタカユキという人物、キャラ?を知らないと何もわからないし、何も面白くない映画ということです。ただただ、エキセントリックに「人間関係不得意」を2時間描>>続きを読む
エマ・ベッカルさんという小説家が新作のために2年間娼婦として働きその体験を書いたという『La Maison』の映画化です。
映画としては、エロさはなく、性の商品化という点がよくわかることは救いですが>>続きを読む
「ファースト・カウ」ではケリー・ライカート監督の高い評価が実感できず最新作で再挑戦。こちらのほうがライカート監督の考えていることがよくわかります。
基本、リアリズムで、そこにあるものをそのまま提示す>>続きを読む
1972年に起きた「ウルグアイ空軍機571便遭難事故」の映画化です。雪のアンデス山脈に墜落後、乗員乗客45名のうち16名が72日間のサバイバル後生還したという事実に基づく映画です。
50年後の今、割>>続きを読む
ヴィム・ヴェンダース監督は、この映画をドイツ人監督が撮ったと思いますかと言っていますが、この映画を撮れる日本人監督はもういないかも知れません。
ひとつは監督が見ている日本はもうないということと、もう>>続きを読む