きねまっきいさんの映画レビュー・感想・評価 - 19ページ目

きねまっきい

きねまっきい

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軽蔑(2011年製作の映画)

2.0

何たる長さ。
濡れ場少なめのロマンポルノなら適当な尺がある、と廣木こそ分かろうが。
シーンが倍多く、総てのシーンが倍長い。
こうなるとポスターのキービジュアルが全編を全く象徴していないのも気にくわぬ。
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舟を編む(2013年製作の映画)

3.0

静かで熱い映画ならこれと当面推そう。

石井裕也、動機と実力稀薄なままイマヘイを無理に追った川の底…ハラが…は買わぬが、

最良の原作と脚本を得て周防シコふんの空気で無理なく仕上げた。

毎度な無頼ヒ
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続・深夜食堂(2016年製作の映画)

2.0

飽きたのか。

気付けば常連だけの排他的で居心地悪い空間。

常連の達者な役者陣の出番を減らせるなら次も見よう。

店に入らぬ片岡礼子 (KAMIKAZETAXI 繋り)の暗い生活臭漂う存在感と、多部
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深夜食堂(2015年製作の映画)

3.0

在りそうで何処にも無い食堂ファンタジー。

石坂金田一の如く全てを知り、許し、手を貸さぬ天使の如き小林薫の在り方が、傷付き立ち直る物語に無理なく説得力をまぶす。

そこに無理が在った「恋人たち」よりこ
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探偵物語(1983年製作の映画)

3.0

終盤のアパートと成田のシーンだけの為にまたも再見。

そこ迄の事件本筋は女子大生アイドルの大人の階段登りを追うためだけの消化試合。

それでも超豪華二大スターの共演(何れの代表作でも無いが)は嬉しく、
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ローレライ(2005年製作の映画)

5.0

再々…見。

潜水艦映画に外れ無し。

あの敗戦に名作アニメをねじ込むトンデモ作。

エヴァ、アキラ、仮面ライダー。

艦に女一人、酒好き機関長、敵陣の海に潜航とヤマトに寄せてからの「さらば」な泣かせ
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それでもボクはやってない(2007年製作の映画)

3.0

脚本未読。
本作の怖さは「(本当はやった)それでもボクはやってない(と嘘をつき続けます。観客に対しても。)」ともとれることだと。
安易に真犯人を出してこないゆえ。
で、それでも疑わしきを罰してはいけな
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劔岳 点の記(2008年製作の映画)

1.0

DVD初見。
ああ面白くなかった。
景色観てもなあ。
名カメラマンによるストーリーテリングの稚拙さを確認出来た。
撮影の苦労は凄いのだろうけど、だからと言って加点水増しして観る訳にはいかぬ。

トウキョウソナタ(2008年製作の映画)

3.0

再々見。
香川照之流のこちらの予想を少しだけ裏切る足し引き演技の面白味に目が行き、小泉今日子ら他のパートが退屈に感じるのが欠点。
その中で児嶋一哉の得体の知れない孤独で打算的でリアルな大人像は買う。
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十三人の刺客(2010年製作の映画)

2.0

鑑賞後今に至り印象に残るは、蒼白な山田孝之の「死相」かな。

大崩壊するセットで大騒ぎの「絶倫バカ殿危機一髪」はドリフへの正調オマージュと見た。

シーン最後を一々哲学的な台詞で締める稲垣のキャラは新
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一命(2011年製作の映画)

3.0

リストラ社会の悲運と時代劇らしい善悪対置とが演者(観客も)の中で繋がらずに終わった気配。
満島は誰が憎いか分からず、お役所側の広司らもそんなに悪い事したっけって感じ。
秀作だろうが腑に落ちぬ。

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終の信託(2012年製作の映画)

2.0

段取り下手の美人ヤブ医者に終を信託した役所が融通の利かない(そうあるべきだ)お役所に死んでから叱られる、ぶ厚そうに見えて薄い話し。

周防は嫁にこう殺されれば良いが、同じ役所の失楽園の死の方が気持ちE
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清須会議(2013年製作の映画)

3.0

役所ら正統が巧く演る程に飄々と場面をさらう馬の骨大泉、実は上司先輩を尊敬していない生意気の痛快。

物語と配役のリンクこそ三谷。

祝復調。

秀吉、大泉の孤独が次の世を造る。青年よ孤独であれ、か。
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渇き。(2013年製作の映画)

3.0

確信犯らしき既視感に笑いつつ、Qタラやチャヌクら原典の品格を想う。
役所妻夫木オダジョら怪演は流石だが皆チョイ蛇足が悔やまれる。
青少年の危うさをMTVな映像編集で問題提起するも救う気が全く無い思念の
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バケモノの子(2015年製作の映画)

2.0

キネマ旬報で星4か5は甘いが、評者上島春彦氏の、細田守の描く世界には元々「きちんと育ってもヒトは孤独」という感覚が流れている、との評は支持。

千と千尋に果敢に挑むも、何処か撮る動機と新味に欠ける。

僕達急行 A列車で行こう(2011年製作の映画)

2.0

灰汁が抜け可愛いだけの彼らは先人が国土に完成させた遺物としての鉄道網を愛でることにしか興味がない。
出世欲性欲物欲の無い予め底抜けに明るい過去志向。
それがやたらモテる。
亡き森田にはこの国はこう映っ
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未来の想い出 Last Christmas(1992年製作の映画)

3.0

再見。

森田芳光が80年代を正確に撮ったのでなく、自身が糸井ラッセン寛斎らと80年代の造り手だったのだ。

昭和元禄日本の二十代に留まりバブる二十代ギャルが、バブル後の90年代に一歩踏み込めるか?な
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失楽園(1997年製作の映画)

4.0

再々…見。

平成枯れすすき。

1997。

バブル崩壊、1995震災、金融危機で、楽しかったサラリーマン職に静かに絶望した50男が、安楽に破滅する性愛ファンタジー。

当時の混迷日本を破滅性愛側か
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