きねまっきいさんの映画レビュー・感想・評価

きねまっきい

きねまっきい

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エイリアン4(1997年製作の映画)

2.0

当時以来の再見。
連作の軸をリプリーにする無理が露呈、
前日譚に折り返すきっかけか。
何とつまらない、捉え所の無いキャラだろう。
考え過ぎ。
新種らしきエイリアン造形のダサさ。
Wライダーのアイドル映
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春画先生(2023年製作の映画)

2.0

令和に性愛を撮らんとする意志は買うが。
主役の造形含め何処か的を射ない。
散漫に撮り散らした印象。
主役女子の恋心の乙女チックな古さ、
最初から何故か春画好きなど、難点。
塩田昭彦、そろそろ復調を。

貞子DX(2022年製作の映画)

1.0

シリーズを非ホラーに転調しようという企みは買うが、
撮る動機の欠如、
こんなもんてイイよね?感、
そして下手と稚拙は駄目だ。
雑、なのだと思う。

おろち(2008年製作の映画)

3.0

初見。
楳図な気持ち悪さの映像化の一つの成功例。
怪談ではない怖い話に果敢に挑んだ。
ポスト岸田今日子な木村佳乃のキレ演のヤバさ。
美顔の薄皮一枚下を見せられるかの嫌さ。
そして端正でキレの良い構成。
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バイス(2018年製作の映画)

2.0

近過去米国史。
何故か才に長ける政界でトントンのし上がる。
それが目的化し、ところで政治で何をする?が抜けている。
という主人公キャラが特別面白くはない、別に、な一本。
Sロックウェルの激似モノマネ演
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サイン(2002年製作の映画)

2.0

贔屓評者が高評価ゆえ当時以来の再見。
伏線回収と回想という定番の副菜の扱いを変えてみるという果敢な挑戦は成功しかけていた。
しかし肝心のオチの納得感の猛烈な低さが全てを台無しに。
そんなシャマ監督を可
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哀しみの街かど(1971年製作の映画)

2.0

お薬は駄目らしいが、
彼らを終い迄は責め込まない撮り手の緩やかな視座が好きだ。
だから秀作。
ここから狼たち〜まではツルツル悩める初々しさが売りだったアルパチーノ、
どの作品を境に今のようなアルギン男
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

2.0

再見。乗れず。
反対派が理不尽にギャーギヤー五月蝿いから、直ぐ引いた。
巨匠ルメットは本作からしっとりと伸びた人と見よう。
これを過剰に褒めて若い映画ファンを逃さぬよう。
なので、まあよく出来たらしい
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羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

5.0

何度観たか。
エッジの効くシャープな構成。
冒頭ガラス牢の対話の濃密さ、
中盤の転調アクションの面白さ。
惹かれ合い焦がれるかの二人の哀切極まる幕引き、
そして不穏な余韻を醸す冷んやり蒸し暑いエンドロ
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パージ(2013年製作の映画)

2.0

楽しんだ。
そうはならないだろう未来、
シミュレーション映画。
同種だがギャーギャーただ五月蝿い
バトルロワイヤルよりこっち。
ビビリ演の名手イーサンホを愉しんだ。
評判の本連作、全て観るか。

貴公子(2023年製作の映画)

2.0

及第点。
物語始動するまでが遅い、
中盤の捻りでモタつくが。
貴公子なるキャラ造形は既視感あるが、
まあ面白い。
黒塗り車列などアウトレイジ感は心地好い。
脚本を練り直して
余計な要素(例えば不二子系
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食人族(1981年製作の映画)

3.0

DVD初見。
なるほど秀作。
このテーマを語るに最善の作劇。
巧い、のだ。
1983年、中3、渋谷、
大々的にETと本作のポスターが並ぶトラウマ的記憶。
今やエロとグロは街角から消え失せた。
外は大人
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Saltburn(2023年製作の映画)

2.0

当代第一怪演役者の丸出し善戦(バスタブ残り湯!)も消し飛ぶ、
火サスな謎解きベタ過剰説明。
これで一気に萎えて幕。
同監督前作プロミシングヤ〜もだったと合点がいった。
火サスなベタと映画的芳醇の合致へ
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変な家(2024年製作の映画)

3.0

及第点。
ホラーではない本筋を無理にホラーに仕立てて混濁した。
シナリオを再々整理し3割の余分要素を削れば秀作だったろう。
妹川栄の地味顔と母斉藤の派手顔の対置は成功。
要所配役でも犬神八つ墓を祀る洒
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アメリカン・ジゴロ(1980年製作の映画)

2.0

今更DVD初見。
ジャケパンキメて変に尻を上げて歩く美男Rギア。
見ているこっちが気恥ずかしい。
代表作か。
濡れ場然り、そのナウさ故に
時代を越えられなかった平均作。
タクドラ脚本のPシュレイダー監
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オットーという男(2022年製作の映画)

2.0

想定内のベタ。
散漫、凡庸。
新境地らしいトム・ハンクスの演技でも褒めておくかな、というレベル。
非支持。

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.0

私的年テン上位当確。
最適量の物語と最効率の台詞で
生れる余白を観客に委ねた。
観客は映画内に静かに同席し、
主役三人の心情を何とか汲まんとする
心地好い緊張感。
この余白の緊張感が遂に幕切れ迄途切れ
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ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.0

支持。
このサイズの小品を手堅く撮れるのが米映画の強さ。
無駄無く無理無く主人公の恐怖、苦悩、絶望、奮起、努力、根性に寄り添わせてくれる。
着想、構成、脚本、配役、演技、演出、編集、劇伴の職人技な映画
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ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

2.0

だから何?な大作風の小品として笑納。
のたうち回ってアレコレ手を尽くす悪魔を前に、
只々並んでちゃんとお経を読むだけの師弟坊主。
Rクロウ、アオラレまんまの変にデカい図体と
工藤ちゃんなベスパは良いキ
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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

3.0

こりゃ凄い。
戦争を徹底的にエンタメとして撮る単純明快の潔さ。
ナチスが既に劣勢ゆえの腐った悪のリアリティも良し。
ビビリっ放しの悪の下っ端がガンガン殺られる爽快感。
水中での驚愕の息継ぎ方法だけでも
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モスキート・コースト(1986年製作の映画)

3.0

今更初見。
何時も何処か薄味な引き演のHフォードの
珍しいブチ切れブチ壊れ演の異様を愉しめる一本。
良い役だ。
カーツ大佐軍団未満でジャングルを彷徨う
素人一家の所在無さ。
Rフェニックスは汚れたラン
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ルトガー・ハウアー/危険な愛(1973年製作の映画)

3.0

今更DVD初見。
これが正調バホベン節か。
汚物と腐臭にまみれたハードコアな純愛の極み。
全編ほぼ裸身激演の二人が
ラストで魅せる静謐と凄みに慄いた。
ルトハウのこの類い稀な危うさがブレランとヒッチャ
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ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(2024年製作の映画)

2.0

前作に続き美少女Mグレイスの
黒巻き毛アラレ眼鏡ツナギで
ビーム砲ブッ放すハコ乗りを愛でる、のみ。
爺さん特にBマーレイがイタい。
今の武にタケちゃんマンを演らせるかの気詰り。
真面目なくだらなさを笑
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レンフィールド(2023年製作の映画)

2.0

推薦者三宅隆太氏の評、
着想は良いが、東洋系女警官の物語が本筋と噛み合わない、に賛同。
それでもニコケイの愉悦の怪演は必見、と言おう。
及第点。

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

2.0

冷戦下の赤狩り悲話に9割、
非人道的殺戮兵器開発の呵責に1割、
って論点の軽重が逆だろ。
呵責に苛まれる実験から終戦直後迄の
異様と不気味は良し。
全編会話劇に強者役者陣の
演技合戦は見応えアリだが。
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四月になれば彼女は(2024年製作の映画)

1.0

年ワースト暫定。
朝日、海外絶景、フィルム写真、闘病を並べて
台詞と手紙で全部説明する。
何か思うと直ぐ音楽を鳴らす。
これで恋愛映画っぽいでしょ?だけ映画。
元カノ今カノがこの二人じゃそりゃ揺れるか
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

3.0

原作未読。
強く支持。
某有名漫画を不気味な悪意で読み変え、
あるあるアキバ高円寺なサブカルで包み、
その向こうに非ギャル系JKの想う
気持ちの悪い絶望的な終末を置く
試みは成功。
後章を待つ。

私ときどきレッサーパンダ(2022年製作の映画)

3.0

東洋の美魔女系猟奇毒親の不気味に
亜細亜の家父長制偏見が混ざり
終盤迄の9割は引いた。
最後1割で、
直近父母の呪縛からだけでなく、
歴々先祖の呪縛から史上初めて脱却する
世代の物語と知り、漸く乗れた
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BUG/バグ(2007年製作の映画)

3.0

DVD初見。
こういう一級の珍品を見逃している。
癖の強い劇薬のよう。
主演美人女優のブチ切れ演り過ぎを買う。
例えば大竹しのぶと香川照之で見たいかな。
小品の枠を出ない映画のサイズが良い。
追悼、フ
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カード・カウンター(2021年製作の映画)

3.0

DVD初見。支持。
タクドラから40年、
同じテーマ同じ物語を
尚も鈍重に痛切に沈み掘る御大ポルシュレ。
スコセシ成分減って純度UP。
この手は家で見ても。
劇場で見ねばだった。

グレート・ウォリアーズ/欲望の剣(1985年製作の映画)

3.0

DVD初見。
眼福のJJリー。
なるほどのバホベン臭。
体臭腐臭獣臭の充満。
性と神、権力と罰当たり、血と汚物。
既にほぼベネデッタなのね。
本作は85年、
ルトハウが終盤で濡れて半裸で
急にブレラン
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ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

3.0

支持。
まんまとやられた。
火サス未満の導入から延々見せられる
脚本配役演技演出台詞劇伴のベタ凡庸稚拙が、
テーマの毒の高濃度化に最効率に貢献。
気持ち悪さ最大での幕切れに愕然とし、
エンドロールで深
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

1.0

何とツマラナイ物語だろう。
伝説の巨匠が久々に撮るという触れ込みの高級感のみ。
筋に無理アリ且つ凡庸、
キャラは全員立たず、
説明台詞が延々ゆえ字幕を読まされっ放しの3時間。
なんじゃこりゃ。
本作の
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ドミノ(2023年製作の映画)

2.0

意外っちゃ意外だが、だから?な一本。
その抜け感を愉しめ、な一本かな?
続編が黒沢清なら見るかな。
DVD初見。高橋ヨシキ氏推薦作。

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

2.0

ロマンシングストーン、
ロングキスグッドナイト、
ナイト&デイ、
トゥルーライズを混ぜて何れにも劣る。
極彩色なアクション場面の幾つかは楽しんだが。
転調や捻りの全てが物語を失速させた感。
無理有りダ
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枯れ葉(2023年製作の映画)

2.0

だから?な一本。
幾ら何でもそのまんま過ぎる。
これ系を持ち上げた方が通っぽいが。
健さん倍賞で見たいかな。

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