タイトルに惹かれて鑑賞。山形県・酒田。町を焼き尽くした火災の火元が、皆が愛していた映画館、それも、かの淀川長治氏から「世界一」と言われていた特別な映画館だった、という事実。故・大杉漣さんナレーション。>>続きを読む
大泉洋はさすがの好演で、だからこそ演じた鹿野さんって本当はどんな人? 経済力は? 周囲の人々の真意は? 等々、鑑賞後に色々な事情を知りたくなって、原作となったノンフィクションを買って読んでみた。
も>>続きを読む
久々に観ました。タイムマシーンがどうのこうのというよりは「時間」をもてあました大学生たちが「時間」とのんびり遊んだ映画。登場人物たちの危機感の薄さが映画的な非日常感を連れてきてくれて心地よい。
若い>>続きを読む
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娘を犯罪で失った母親・ミルドレッドのやることはかなり強引で、警察署に放火した時はさすがにやり過ぎだと思ったが、ただ、健全な議論や公平な価値観が失われてきている現代では、これぐらい無茶なことをしないとも>>続きを読む
アルゼンチンのブエノスアイレスに住む88歳の仕立屋・アブラハムは、財産を子供たちに譲り渡したあと、家族から逃れるように、ポーランドへと向かう。第2次大戦中のホロコーストから自分の命を救ってくれた親友に>>続きを読む
この作品を最初に観たのは国際線の飛行機の中だった。尺も内容も、食べて寝ること以外にあまりできることのない場(当然エコノミー)ではちょうど良いかな、と思って。
そしたらあまりに刺激されて眠れなくなり、>>続きを読む
やっぱり凄く面白かった。観終わって1ヶ月経っても頭の中でクイーンの曲が時折り鳴り響く。とにかくその中毒性にやられる。
一方で冷静になって振り返ってみると、もちろん、AIDSやLGBT という特別な要>>続きを読む
書くのが遅くなればなるほど、レビューの難しい映画になりました。批判すると「こいつ、あえて斜に構えやがって!」みたいな感じで叱られそう。。
ワークショップに集った無名の仲間たちの超低予算作品が多額の興>>続きを読む
この方向の映画はいうなれば「箱庭映画」だと思います。
ある唯一神=監督が作った「箱庭」の中の話なので、神が決めたルールに基づいて、すべての人物、美術、乗物、建物、風景が配置されている。
だからリア>>続きを読む
久々にDVDで観て、昔と同じく泣いてしまった。
演技もぎこちなく、大泉洋がなぜその理由で「恥」とまで言われなければならないのか、常呂の人たちはそんなに心が狭くはないだろうとか、気になる点ばかり。その>>続きを読む
今の自分の生活が物足りなかったり不幸だと思っていればやっぱり何かのせいにしたくなる。それを過去の原体験に求める、そんな人たちはたくさんいる。正直、自分にもそんなところはある。なんでもいいから今の自分の>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ブラッドリー・クーパーの色気とレディー・ガガの歌唱力が凄い。それがほとんどすべてといってもいい映画。ストーリーは古典的だが、それはリメイクだからある程度は仕方が無い。
ただ、クーパー、自分としては、>>続きを読む
日本人って世界中どこに行っても日本人なんだな、と思った。人との適度な距離感の取り方と仕事への忠実さ、食卓への信頼感。究極の外国ともいえる南極に行ってもそれは変わらないわけだ。
それがシビアな国際関係>>続きを読む
この映画、自分は好きです。
普通に生きる普通の人々が、人生の大きな転換点を迎える。でもそれを大仰に嘆いたり喜んだりするわけでもなく、静かにそれぞれの運命というか役割を受け入れていく。
美味しそうに>>続きを読む
「娘」のイジメの克服の方法、聾唖者への都合も聞かないいきなりの平手打ち、初対面の大学生への無防備さなど疑問点は多々ある。主役の圧倒的な演技力と「死が迫る母」という泣ける要素で無茶をカバーしているところ>>続きを読む
いやー、面白い。
高級スーツの仕立て屋が秘密組織ってくだらなさすぎるがあまりにもオシャレ。会話も仕草もすべてかっこいい。グロが苦手な人はところどころなんだか?かもしれないが、ブラックジョークとして許>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
老夫婦殺害事件を巡ってエリート検事・最上(木村拓哉)と、新人検事・沖野(二宮和也)がせめぎあう。捜査の過程で被疑者・松倉は過去の女子高生殺害をあっさりと認めた。実はその殺された女子高生は、最上の幼馴染>>続きを読む
映像だけみれば旅の先々の人々の暮らしからアラスカの大自然まで、アメリカの様々な様相を美しいカメラワークで多彩な角度から切り取った極めて上質な作品だ。
一方、内容は、資産家の息子が家出して色々な出会い>>続きを読む
まずはこのタイトルなのに全面協力したという富山に拍手ですよね。
「アメリカン・グラフティ」を意識したかのような、車内のシーンが延々と続くが、それが、今の日本の地方の均一性、閉塞感を見事に表現している>>続きを読む
韓国の映画は社会や政治をエンタメ性を保ちながら描くのが本当に上手い。市民の力が社会を変えていくストーリーはやはり素直に胸を打つ。それが史実に基づいているとなればなおさらだ。
映画としての構成も素晴ら>>続きを読む
埋もれかけていたというこの映画を世に出した方々の努力は本当に素晴らしい。
子役の演技は確かにみごと。主役も良い。怖いし切ない。
でもカメラワークが何ヶ所か気になったし、幼馴染の婦警さんがラスト近く>>続きを読む
反原発への解釈は牽強付会だという批判が多くてそれは理解できる。岡本太郎が故人であり、3.11を経験していない以上、「太陽の塔」制作時点で「核」「放射能」への総合的な不安は持っていたとしても、「原発」と>>続きを読む
まさにタイトル通り。マッドがマックス。人間の想像力って果てがないんだなーと思わせられる。
ストーリーがどうのとかじゃなくて、ただただすべてに圧倒される。とんでもなく馬鹿なことを思いっきり真剣に。映画>>続きを読む
27歳と14歳の行き場のない女性同士の恋愛ものというか疑似家族もの。虐待、不倫、レイプ、母子関係の崩壊、売春、DV‥とこれでもかというほど、女性の「痛み」が盛り込まれている。出てくる男性はほとんど自己>>続きを読む
この題材であれば、きっと製作、出資サイドは当初、もっとポップで、寄りの映像も多く、はっきり笑わせて泣かせるテレビドラマ的な作品を期待していたんじゃないかなと思います(大変勝手ながら)。
しかしながら>>続きを読む
知らない人を尾行することは、結局、自分の心情を発見する作業になっていく。対象者の行動を見ている時、その公的な良し悪し、倫理性がどうとかではなく、自分の内面がどう変化していくか、それを自身で考察せよとい>>続きを読む
映画は監督であれプロデューサーであれ誰か一人が狂気をもって突き進み、それを周囲が上手くフォローしていくことができたらきっと成功するのだと思う。
今、この時代に誰がこの作品を映像化しようと思ったのだろ>>続きを読む
正直、特別な映画体験があったとは言えない作品。でも観終わったあと、嫌な気持ちには全然ならないです。
親子や若い二人で大型ショッピングモールのシネコンで観るにはちょうど良いかも。こういう映画も世の中に>>続きを読む
映画らしいすごく良い映画。
古き良き日本の家族映画の伝統を受け継いでいる、というべきでしょうか。
倉科カナさんが出色の出来。居酒屋での長回しは必見。舞台の映像化にありがちな不自然さが少ない作品だった>>続きを読む
重たいテーマだが、興行的にも成功といえるところまで持ってこられたのは結局、原作の力だと思う。東野圭吾はやはり希代のストーリーテラーだ。
映画スタッフの努力を否定するわけではないが、一番心を動かされた>>続きを読む
観客と演者のいわゆる「第4の壁」を越える瞬間がいくつかあって、その絶妙なタイミングにドキッとさせられる。ここまでそれがうまくいっている映画は初めて。その点では「ジャージーボーイズ」をも越えているとまで>>続きを読む
「ロッキー」は世界中のほとんどの人が第6作で十分と思っていたし、スタローンもそのつもりだったろうが、若い監督、製作者たちが脚本を持ち込みその気持ちを動かしたのだとか。
第1、2作ではロッキーの最強の>>続きを読む
そのニュース映像を今見ているのは誰なんだ?それじゃPC内ですべて完結してないよとか、女性警察官が最初からやけにやる気満々じゃないかとか、もちろん色々突っ込みどころはあるが、やっぱりこの才能を素直に称え>>続きを読む
個人的な好みに左右されている面があるのは否定しないが、それを越えても話ごとのクオリティの差が大き過ぎると感じた。
是枝監督に選ばれたという名誉以上に、他作品と並べられることによって、結果、今後への期>>続きを読む
主演の女優さんがきっと役を(良い意味でも)理解していなくて、だからこそ、つかみどころのないある種宇宙人的な存在としてこの劇世界中で生きていけている。
ある男も実在なのか、ドッペルゲンガーなのか、自分>>続きを読む
映画を作ることは誰かの狂気を実現すること。それが痛みを持って伝わってくる。
映画が好きで映画を作ってみたいと考えている人の多くは自分も一度はこのエネルギーの中に身を置きたかった、同じ空気を味わいたか>>続きを読む