小松屋たからさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

小松屋たから

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生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)

4.5

主人公が鬱陶しくてたまらない。

おそらく原作から溢れているのであろう「私を見て!」という圧力がとにかく凄くて、観終わった直後はかなりしんどかった。

でも、後日、ふとした拍子に思い出していることがあ
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かぞくいろ―RAILWAYS わたしたちの出発―(2018年製作の映画)

4.1

「コーヒーが冷めないうちに」「フォルトゥナの瞳」と出演作の公開が続く有村架純。今年の後半の日本映画界に若手女優は黒木華と有村しかいないのかという状態。たまたまであろうし、やむを得ない事情もあるのだろう>>続きを読む

響 -HIBIKI-(2018年製作の映画)

3.7

原作未読なので、公平なレビューとは言えないかもしれないが、まずは、主人公の書いた文章を作品タイトル以外ほぼ登場させないことは正解だった。

それがどんなレベルであろうと必ず「陳腐」「これで芥川、直木賞
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リンダ リンダ リンダ(2005年製作の映画)

5.0

何度でも観たくなる。

でもある知り合いは退屈だと言っていた。本当に人の好みって違うんだな、と思った。この作品が好きか嫌いかでその人と人生観を共有できるかどうかがわかりそうだ(笑)

メンバーそれぞれ
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セッション(2014年製作の映画)

4.2

迂闊なことに「セッション」って邦題だったことを最近まで知らなかった。確かによく考えると「セッション」してるようなしてないような内容だ。そこが作品の肝でもあるので邦題を考えた配給の担当の方は中々凄いセン>>続きを読む

アウト&アウト(2018年製作の映画)

3.3

冒頭から主要スタッフのクレジットを表記していったりしていて、チームワークの良さというか、とにかく、ある仲間達が一つになってなんとしてでもこの作品の全国公開を盛り上げて行こうとしている魂が凄く伝わってき>>続きを読む

宵闇真珠(2017年製作の映画)

3.2

90年代、ウォン・カーウァイ監督と組んで香港アート映画の評価を世界的レベルに引き上げた巨匠撮影監督、クルストファー・ドイルが監督、脚本を務める香港最後の漁村の在り方をしなやかに問いかける物語。

前半
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バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

5.0

とにかく面白かった。

演出、演技、撮影、編集、音楽、
すべてスマートで素晴らしい。

これほど周りの人に鑑賞を勧めた映画は初めてかも知れない。自分としては現時点で今年のナンバーワン。

主役は決して
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ビブリア古書堂の事件手帖(2018年製作の映画)

2.8

映画製作側の設定した「決まり事」を受け入れる覚悟がかなり必要な作品。

警察とか、消防とか、警備会社とか、この映画世界内の神=(おそらく)監督が無粋と考えるものはいれない。法律や建物や人物の配置はすべ
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鈴木家の嘘(2018年製作の映画)

3.2

身近な人の喪失は誰もが悲しい。それを延々と語り続ける映画。

宣伝やタイトルから、正直、コメディを期待して観に行ってしまった。
でも、しまったとは思わなかった。

しかし、これほど周囲に罪悪感を持たせ
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(2018年製作の映画)

3.9

まずはこの挑戦を支えた製作陣を称えるべきであろう。

ほぼ全編モノクロ、モノローグ中心と決めた時点で、「ノワール気取り」「芸術性の押し売り」という批判の声があがることは容易に想像できたはずだからだ。し
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セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー!(2017年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

宇宙滞在中に東西冷戦が終焉を迎え、故国・ソ連が消滅。結果、宇宙ステーションに取り残された宇宙飛行士を、たまたま無線が繋がったキューバ在住の大学教授が救う、となると「アポロ13」「ゼロ・グラビティ」「オ>>続きを読む

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

4.8

ハリウッド版ゴジラを観て昔ながらの日本人ファンが常に不満になるのは、いつも文明批評性の薄いただのモンスター襲来モノになってしまうからだと思うが、日本版ゴジラだって作品によってはもっとそんな感じのものも>>続きを読む

ハード・コア(2018年製作の映画)

3.4

この登場人物たちは決して「愛すべきダメな奴ら」ではないと思う。過剰な破壊衝動、被害者意識、性欲、物欲を持つ、とても熱い人間たちだ。ぼーっと平凡に日々を過ごしている自分なんかよりよっぽど意志的に生きてい>>続きを読む

斬、(2018年製作の映画)

4.2

木刀で鍛錬を続けそこそこ強くなっていて農作業(=災害救助)では活躍、村人に頼りにされているが、真剣では人を斬ることができない杢之進(池松壮亮)は、今の日本、自衛隊の暗喩という解釈で良いのだろうか。そう>>続きを読む

来る(2018年製作の映画)

3.8

全然ホラーではなく、人の心の闇が呼びよせる何かが「来る」のを迎え撃つお祓いエンターテインメント。妻夫木聡&黒木華の夫婦の関係、お芝居がとても良い。正直、この夫婦の物語を描くだけで、実はお祓いの部分は無>>続きを読む

ハナレイ・ベイ(2018年製作の映画)

3.0

数少ない村上春樹原作作品。

日本の女優さんはメイクを綺麗に、丁寧、慎重にし過ぎるといつも思う。十数年間という時の流れの重さをメイク等でもう少し協調しても良かった。そんなに老け顔を見せたくないのだろう
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おとなの恋は、まわり道(2018年製作の映画)

3.3

ともに恋愛に慎重な二人の大人の、ほぼ二人だけの会話劇。単調さや退屈さを覚悟していたが、そんなに悪くない。確かにウディ・アレン作品のようなお洒落感には欠けるが、90分に満たない尺でもあり二人の演技や表情>>続きを読む

青の帰り道(2018年製作の映画)

3.7

「地方に住む若者たちの人生のその後」。このテーマは映画でもドラマでも本当によく採り上げられる。自主映画の王道路線でもある。でも特に輝いた青春を過ごしていない身としては、正直、「あの頃が最高だった」と思>>続きを読む

くるみ割り人形と秘密の王国(2018年製作の映画)

3.0

やっぱりディズニー、本家バレエと違ってさすがにネズミを敵キャラにはできなかったんだ‥なんてことは企業アイデンティティとして止む無しとしても、せっかくのディズニー実写なので、「オズ はじまりの戦い」みた>>続きを読む

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

5.0

これだけ膨大な数の人気キャラクターの版権や肖像権の映像化使用許諾を世界中の複数社と交渉。おそらく金額はもちろん使用時間や登場シチュエーションまで細かく契約。CG作成後もその再現度を都度確認・・

普通
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パッドマン 5億人の女性を救った男(2018年製作の映画)

4.2

主人公の最初の周りを顧みない突進ぶりは確かに変態扱いされても仕方ないレベルで、正直奥さんに同情してしまったが、映画製作者はユーモアに加えてこういった正しい「狂気」こそが世界を変えていくのだということを>>続きを読む

輪違屋糸里 京女たちの幕末(2017年製作の映画)

3.0

やや四角四面かな‥殺陣、所作、美術など、ある決まった形、様式美を丁寧に再現するという目標が、物語を置き去りにしてしまったような感じ。京都の映画人の頑固さだろうか。ただそれは劇場で観る価値がある頑固さで>>続きを読む

おかえり、ブルゴーニュへ(2017年製作の映画)

3.8

父との確執から家を飛び出し音信不通だったブルゴーニュのドメーヌ(ワイン生産者という意味だそうです)の長男が、10年ぶりに帰郷。父と家業を受け継いでいた妹、他家へ婿養子に出ていた末弟と再会する。

旅に
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