Inagaquilalaさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

Inagaquilala

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密航者(2021年製作の映画)

3.6

宇宙船の中で繰り広げられる密室劇は、古くはスタンリー・キューブリックの映画史に残る名作「2001年宇宙の旅(スペース・オデッセイ)」(1968年)などがあるが、この作品は乗員3名で地球を後にしたのだが>>続きを読む

ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

3.6

自分的には、ハリウッド版の「ゴジラ」のほうが好みだ。1954年のデビュー作の「ゴジラ」では圧倒的に人間たちにとっては恐怖の対象だったのが、その後、人類の味方的扱いで闘う「正義の怪獣」のようになるに従っ>>続きを読む

キングコング対ゴジラ(1962年製作の映画)

3.5

「ゴジラvs コング」の予習として、60年近く前に製作されたこの作品を再観賞。以前観たのはかなり前なので、物語はほとんど覚えていなかったが、富士山麓でゴジラとキングコングが合まみえたのは記憶の片隅に残>>続きを読む

約束の宇宙(そら)(2019年製作の映画)

3.5

いわゆる「宇宙もの」は、アメリカ映画の専売特許かと思っていたが、この作品はメイド・イン・フランス。欧州宇宙機関(ESA)で訓練を積むフランス人女性宇宙飛行士であるサラが主人公だ。サラは離婚経験のある独>>続きを読む

Arc アーク(2021年製作の映画)

3.3

不老不死の処置を受けた主人公の女性が、若さを保ったまま100歳を超えて生きていく様を、年代を追って描いた作品だが、前半のアートフルなビジュアルイメージに貫かれたシーンと、後半のモノクロで描かれる年を経>>続きを読む

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.1

アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演女優賞など5部門にノミネートされた評価の高い作品。日本での公開はアカデミー賞の後になったが、なかなか現代的テーマを捉えたクオリティの高い作品だ。話題としては、Netf>>続きを読む

ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ(2021年製作の映画)

3.7

真犯人は意外な人物というのが、ミステリーの常道だが、この作品も例に漏れず、最後にサプライズが用意されている。Netflixでの配信作品については、クオリティ高いものも多いが、これもミステリーとしてはな>>続きを読む

ジェントルメン(2019年製作の映画)

4.1

「キングスマン」シリーズの第3弾「ファースト・エージェント」の公開が、またまた(もう何回目だ)延期されて今年の12月になったが、その代わりと言ってはなんだが、この「ジェントルメン」が最高に面白いかも。>>続きを読む

ブックセラーズ(2019年製作の映画)

3.8

この10年間で日本でも書店の数はどんどん減ってきているが、アメリカでもその傾向は同様のようでもある。もちろん、そういった出版界の現状を捉えたエピソードもあるが、このニューヨーク・ブックフェアに集まる書>>続きを読む

スプリー(2020年製作の映画)

3.3

「スプリー」というのは、ウーバーのようなライドシェアサービスだ。そのドライバーをしている主人公が、自分のSNSをバズらせたいがために、乗せた客に車内で毒入りのミネラルウォーターを飲ませ、その様子をスト>>続きを読む

楽園の夜(2019年製作の映画)

4.0

「新しき世界」(2013年)は未見だが、「The Witch/魔女」(2018年)を観て、その思いもかけぬ展開に唸らされたパク・フンジョン監督の作品。南の島に身を隠したヤクザの主人公が現地の女性と知り>>続きを読む

エベレスト3D(2015年製作の映画)

3.5

1996年に起きた「エベレスト大量遭難」と呼ばれる惨事は、トラブルや天候不良が重なって8名の死者が出た。この実話を基にして描いた2015年の作品。遭難したのは、いずれも「公募隊」という民間のツアー会社>>続きを読む

ザ・バッド・ガイズ(2019年製作の映画)

3.6

このところ「悪人伝」や「新感染 ファイナル・エクスプレス」で目立っている重量級の俳優マ・ドンソク主演のクライムアクション。マ・ドンソクは、ある犯罪集団を追うために、超法規的措置で一時的に刑務所から解放>>続きを読む

砕け散るところを見せてあげる(2021年製作の映画)

3.8

SABU監督の作品だけに、いろいろ仕掛けもあるのだろうと思っていたが、前半は暗に相違して、微笑ましい高校生の男女交際の物語のようにつくられている。特に主役を演じる男女2人(中川大志と石井杏奈)の会話の>>続きを読む

彼女の人生は間違いじゃない(2017年製作の映画)

3.8

「ヴァイブレータ」や「さよなら歌舞伎町」、最新作ではネットフリックスでの配信作品「彼女」がある廣木隆一監督だが、この作品は、彼のフィルモグラフィーのなかでもベストに属するものではないかと思った。東日本>>続きを読む

アンモナイトの目覚め(2020年製作の映画)

3.9

この作品は、とにかくケイト・ウィンスレットとシアーシャ・ローナンという女優の顔合わせに尽きるような気がする。どのような経緯があって、2人の共演が実現したのかは定かではないが、その女性どうしの愛を描いた>>続きを読む

狼をさがして(2020年製作の映画)

3.5

日本の人たちがすっかり忘れている事件に、韓国のドキュメンタリー監督が関心を持ったことに、まず驚く。1970年代半ばに起きた連続企業爆破事件。「東アジア反日武装戦線」と名乗ったテロリストたちのどこに興味>>続きを読む

裏アカ(2020年製作の映画)

3.6

「火口のふたり」(2019年)を観て以来、気になっている女優の1人、瀧内公美の主演作品。「火口のふたり」では、結婚を控えて昔の恋人と会い、ひと夜の情事に身を焦がすという難役を、ニュアンス濃く演じていた>>続きを読む

恋はデジャ・ブ(1993年製作の映画)

3.7

これも「パーム・スプリングス」から触発されて観たタイムループを扱った作品。タイムループを繰り返すのは、お天気キャスターの主人公(ビル・マーレイ)だけなのだが、何度も繰り返される、入念につくり込まれたル>>続きを読む

ホムンクルス(2021年製作の映画)

3.4

山本英夫の同名コミックを綾野剛主演、清水崇監督で実写映画化した作品。理由があって西新宿でホームレスのような車上生活を送る主人公を綾野が演じているが、その主人公に、頭蓋骨に穴を開け、隠されている脳の力を>>続きを読む

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

4.1

「鉄腕アトム」と「鉄人28号」で育ったのに、ある時期から、一切コミックやアニメから遠ざかってしまった。したがって、この1984年に公開された日本のアニメ作品の金字塔も、ようやく観賞するという次第だ。ア>>続きを読む

シャンハイ(2010年製作の映画)

3.5

この作品でアメリカの諜報部員を演じるジョン・キューザックが、「007」シリーズのジェームズ・ボンドを演じたら、きっと初代のショーン・コネリーばりの愛嬌あるスパイが誕生していたに違いないと、観ていて思っ>>続きを読む

リボルバー(2005年製作の映画)

3.8

いろいろネットの書き込みを読むと、「難解」、「夢落ち」、「観るのを途中でやめた」など、どちらかというと「負」の感想を多く見かけるが、自分としては、とてもおもしろく観た。いつものガイ・リッチー監督らしい>>続きを読む

彼女(2021年製作の映画)

3.7

タクシーから降り立つ主人公(水原希子)。地下のバーへと入っていく彼女をカメラは追いかける。ちょっとブルーがかった色調が雰囲気を醸し出す。ワンショットで、彼女がバーのカウンターに座りウォッカを2杯頼むと>>続きを読む

21ブリッジ(2019年製作の映画)

4.0

これはかなり拾い物の作品だった。惜しくも昨年亡くなったチャドウィック・ボーズマンが主演したクライムミステリーで、かなりクオリティの高い作品に仕上がっていた。タイトルはマンハッタン島にかかる橋の数を表し>>続きを読む

名探偵コナン 緋色の弾丸(2021年製作の映画)

3.8

このシリーズには、毎回、時事的なトピカルな話題が盛り込まれるのだが、今回の劇場版24作目には、世界初の真空超伝導リニア超特急が登場する。しかも、明らかにオリンピックを模したと思われる「WSG (ワール>>続きを読む

水を抱く女(2020年製作の映画)

3.9

主な舞台がフランスのマルセイユであるにもかかわらず、アメリカでも評価の高かった「未来を乗り換えた男」(2019年)のクリスティアン・ペッツォルトが監督・脚本を手がけた作品。前作と同じドイツとフランスの>>続きを読む

JUNK HEAD(2017年製作の映画)

3.7

まず、これだけのストップモーションアニメを、ほとんど独りで7年間をかけてつくりあげた堀貴秀監督に敬意を表したい。特に作品で描かれる地球の地下につくられたディストピアの映像はなかなかのクオリテイ。モント>>続きを読む

騙し絵の牙(2021年製作の映画)

4.0

日本映画界にあって、長編映画デビュー作の「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」(2007年)以来、「桐島、部活やめるってよ」(2012年)、「紙の月」(2014年)など、コンスタントにクオリティの高い作品>>続きを読む

過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい 写真家 森山大道(2020年製作の映画)

3.8

「アレ、ブレ、ボケ」の路上写真家、森山大道に迫ったドキュメンタリー映画。1938年生まれ、今年の11月で83歳になる国際的にも評価の高い森山が、1968年に発表したデビュー写真集「にっぽん劇場写真帖」>>続きを読む

フロッグ(2019年製作の映画)

3.8

前半と後半で、物語の風景ががらりと変わる作品。それのキーとなるのが、邦題のタイトルともなっている「フロッグ」だ。「フロッグ」とはもちろん「蛙」で、この蛙が飛び跳ねるように、見ず知らずの他人の家に忍びこ>>続きを読む

スナッチ(2000年製作の映画)

3.9

「ジェントルメン」の予習として、まだ観ていなかったガイ・リッチー監督の2000年に製作された作品を観賞。どうやらストーリー紹介などを読むと、「ジェントルメン」はこの「スナッチ」と同じ、犯罪集団が複雑に>>続きを読む

FUNNY BUNNY(2021年製作の映画)

4.0

飯塚健監督の作品は、デビュー作の自主制作映画「Summer Nude」(2003年)から観てきているが、この「FUNNY BUNNY」は、彼が長年温めてきた物語でもある。なぜなら、主要登場人物の造形と>>続きを読む

劇場版 アーヤと魔女(2020年製作の映画)

3.2

もとよりNHKで放送するために製作された作品のためか、スタジオ・ジブリとしては、やや小ぶりなものになっているかもしれない。そのうえ、初めての長編3DCGアニメということもあり、やや勝手が違ったのかも。>>続きを読む

カポネ(2020年製作の映画)

3.5

1920年代の禁酒法時代のシカゴで君臨した「暗黒街の顔役」アル・カポネの伝記映画だが、その描く時代を、カポネが刑務所を出所してフロリダに隠棲した時期に焦点を絞って描いているのが新鮮だ。「マッドマックス>>続きを読む

ファーザー(2020年製作の映画)

4.1

アンソニー・ホプキンスが認知症の老人役を演じるヒューマンドラマ。とは言っても、ちょっとした仕掛けがあって、観ていて油断ができない作品でもある。ちょっと疑問に思ったり、気になったりするところがあったら、>>続きを読む