新年一本目
文芸作品とは思えない軽妙さと人物動線の豊富さに魅了される
クライマックスのモンタージュで泣かせにくる。てかヒロイン田中絹代だったのか。
結局何一つ回収せずに終わってしまったのには失笑してしまう。
怖がらせるポイントがいちいち凡庸で品が無い。A24作品なのにそんなにのめり込めるような設定の尖りもパンチラインも無い(あったとて薄い)。
久々に映画らしい映画を観れた気がする。全てが虚構で作りもの。作り手も観る側もメタで繋がっている。
テクノクラシーとヒューマニズムは相性が悪い。
ロマンス劇から不条理劇への転換。
男らしさと現代倫理の対立を経て、男性側が最終的には無条件に賃労働を肯定せざるを得なくなり、自らを資本主義の側に明け渡す様をやや美化して描く。ラストの男たちの狼狽のセリ>>続きを読む
びっくりするほど何も印象に残らなかった。多分、本当にこの作品が好きではないからだろう。さよポニのEDは好きです。
東映実録路線最後の光芒。
観る側の予想を次々と裏切る松方弘樹のリベンジ劇が北陸の地で繰り広げられる。
野川由美子、地井武男、遠藤太津夫、成田三樹夫、千葉真一、ハナ肇、西村晃といった贅を尽くしたキャスト>>続きを読む
単線的なストーリーながら尖ったシーンが多い。時間経過を執念であぶり出そうとする長回しやオーバーラップが良い。この種のロードムービーは吉田喜重『さらば夏の光』を思い起こさせる。
金銭欲と性欲のるつぼとしての新宿を不良性感度ビンビンに映す。地井武男の態度だけデカくて小物な悪い大人のギラギラをこれでもかと見せつけてくる。
このタイミングで三上寛の曲とか流れそうだなーと思ったら本当>>続きを読む
珍品過ぎる。シネロマンのHP(だけ)を観見て駆けつけた自分の勘が正し過ぎた。
この企画、小沼勝はなんで引き受けたんだろうか……恐らく唯一の日活ロマンポルノ「特撮」。
昭和のキツい部分と大らかな部分をポ>>続きを読む
短尺だからやっぱり駆け足だなー
芦田伸介のキビキビした動きを観れて良かった。宍戸錠の役どころがワンポイント過ぎて笑った
赤木圭一郎をなんやかんやで初鑑賞。宍戸錠のキザっぽさが平易に笑いへと転化してゆく演出はわざとかな?
レストア版は初鑑賞。最後の水浸し校舎のシーンって色味が変わっていたことに今まで気づかなかった。相変わらずやべー。
そうはならんやろ的展開が多すぎるけどめちゃめちゃ面白かった。
『バルタザールよどこへ行く』オマージュというよりブレッソンオマージュという印象がした。放蕩息子と聖職者母の会話がまさにそう。バルタザール本>>続きを読む
文化祭、バンド、プール、雨、モラトリアム、ブルーハーツ 。窒息しちまいますわ。
何かトラブルがあれば、校長室に呼び出して当事者の意見や心理を引き出していく。相当コスパは悪いが、そこで生み出される「対話」と「思考」には計り知れないほどの価値がある。
管理教育に付随する父権主義とは程>>続きを読む
暗澹とした小津安二郎という手触り。ひとつひとつのショットに過密を感じる。老夫婦二人の演技力がエグい。つまらないわけではない。
エヴァを観に来た観客に実写映像を見せながら「現実に帰りなさい」は酷すぎ
使用されていた音源
・『太陽を盗んだ男』メインテーマ
・ソル『魔笛』(怪奇大作戦『京都買います』にて使用)
魂全部かっさらわれました。この作品を見ているうちにいろいろな事が思い起こさたれてしまいました。観終わった瞬間「痛い」と感じてしまった。
『白鯨』の世界と自らの罪を背負いながら、ボロボロの身体でもチャーリーは生きる。圧倒的隣人愛。
静謐な狂気。具体性を持ったセクシュアルなシーンを排除して性犯罪について問う。
『燃ゆる女の肖像』に出てきた人がいたなと思ったら当たってました。
ディープフェイクの話題の挿入から一気に宮崎大祐劇場にアクセルが掛かった感じ。宮崎の強みと作品のテイストが一致していないので低評価なのもやんなるかなというところか。『VIDEOPHOBIA2』かよという>>続きを読む
80年代の社会問題と核家族化へのアイロニーをダイレクトに打ち出した作品。工藤夕貴の部屋を小林克也がチェンソーで破壊しまくるシーンは露骨に悪魔のいけにえだったのでトーンダウンしたがそれ以外は完璧。映画が>>続きを読む
2年ぶりに再見。
低予算でも本気でアクションを撮りたかったのだなとむき出しで迫ってくる様が爽快だった。観客の理解を軽々と飛び越える世界観がそこにはあった。小林稔侍の演技力エグっ。
暴走族や右翼といった>>続きを読む
ホームドラマなのに荒唐無稽。ピンク映画の良いノリと悪いノリをそのまま受け継いだ最終形態的作品。特に尖っていると感じた部分は無い。
山本義隆「ここ20年で、若者たちは笑わなくなってしまった。自分だけ笑ってしまって周りから外れてしまわないかという同調圧力がある」