M山さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

M山

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ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

2.1

鑑賞者を選ぶ、良きにしろ悪きにしろ。

映像と音楽。は、素晴らしい。
扁平に鑑賞したならば、私のスコアは、
2です。
然しながら、少女の視点から見たのならば、スコアは、4でしょうか。

主人公の観点か
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8 1/2(1963年製作の映画)

5.0

観るほどに魅了される作品。

怒涛の如く迸るイメージの奔流。
然し、その奔流にのまれみこまれ、やがて、そのイメージの大河に己を委ねる。
ウチワネタを、ここまで昇華するフェリーニは、天才としか良いようが
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BECKY ベッキー(2020年製作の映画)

1.3

唯々、意味もいバイオレンスなホームアローン。物語として、優生思想をチラつかせる鍵を言い訳にした所で何の説得性も無い。
主人公がサイコパスとする、新機軸として捉えて見た方が良いのかしら。
と、言っても私
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命の満ち欠け(2022年製作の映画)

4.3

こうしたら、面白い。
こうしたら、泣ける。
そんな見え透いた演出が多い昨今の映画。
しかし、この作品は、違う。

訴えたい物が前面に押し出された骨太な作品でした。
それは、監督兼、主演を演じ方の芝居に
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パイラン/ラブレター パイランより(2001年製作の映画)

3.7

孤独を抱える者同士の繋がり。
そして、死を予期した者の世界に触れ、
再生を目指す男…。
しかし、全てはもう遅く、取り返しのつかない清算に終始してしまう。
素敵な作品でありましたが、今一つ、演出が後半に
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.4

美しい短い夏を通して、繊細な描写で描く恋の物語。
恋の中心にいる者は、大概身勝手では、あるけれど、然しながら、
まわりの人間に理解され愛されている主人公。
だが、うまくは、行かないんだよね。
だから、
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海辺のリア(2017年製作の映画)

1.5

役者は、素晴らしい!
然しながら、台詞が酷い。
にもかかわらず良く、演者が演じられたと思う。

本当に要らない台詞が多いと思いました。
素晴らしい演者無しでは、持たない作品。
高尚とは、こう言う言葉で
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風が吹くまま(1999年製作の映画)

4.5

悪夢の様な繰り返し。
その悪夢の根源は、自身のありようであった。
自然の理に気が付かない主人公。
きっと私もそうに違いない。
最優先が少しずつ変わって行く。
それを、説教臭く無く共感に導く監督の手腕が
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異端の鳥(2019年製作の映画)

4.8

生か死か。
生こそ正義である。
全編に幼き少年を通して見受けられる思想的な道義。
「生きてこそ」

「生きる」
苛烈極まるこの作品の世界では、
人間性も犠牲とする。
否、私が今、こうして生きている世界
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ウィリーズ・ワンダーランド(2021年製作の映画)

4.7

キテるなぁ、本編の主人公の経緯がまるで分からないまま、本編は終了する。
何かにつけてツッコミ所満載の映画ですが、多分、それを狙っている気がします。
ニコラスケイジしか出来ない笑いとシリアスギリギリの演
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さがす(2022年製作の映画)

3.5

岬の兄妹が、
良かっただけに残念でならなかった。

途中からサスペンス調になってしまったのが、わたし好みではありませんでした。
編集の際にカットされてしまったのかもしれませんが、父、母、娘のシーンがあ
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

4.3

面倒くさい者同士の男女。
純真で未熟、否、本気で求め合うと陥ってしまった結末。
時を戻る事はかなわないが、あの夏になれば戻る事ができる。
女は、現実を生き、男は、未だあの夏の日々に囚われている。
ライ
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心と体と(2017年製作の映画)

4.8

美しい映像と素晴らしい心理描写。
孤独に慣れた者が、再び求める相手を探しあてた時の時間を持て余す表現も素晴らしい。そして、最後までの緊張感。
名作だ。

宮本から君へ(2019年製作の映画)

4.0

笑っちゃうんだけど、涙が流れていました。
そう、限界のぶっ飛んだ、場面って、喜劇なんだ。
真剣になればなるほど、人って滑稽な訳だから。
この演出が素晴らしい。

希望のかなた(2017年製作の映画)

4.7

なんて、優しい人達なんだろう!
なのに、国家は…。
主人公を取り巻く、人々の善意が心地よい作品でした。
国は、人を救う所か、分断、または、死に至らしめる…。
人間が人間としてある為の行為として、
それ
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