Tomさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)

4.2

楽しい!闘う敵も増えモンスターパニック要素も強まり人間辞めたステイサムにしぶとすぎる男も加わり無限のフラグ建築からの高速回収に笑いが止まらない。前作以上に細かいことは気にしちゃダメwこの夏最高に景気が>>続きを読む

バカ塗りの娘(2023年製作の映画)

4.0

漆を何度も研いでは塗る様に,人生も立ち止まり選択して前に進んでの繰り返し。真の意味での伝統の継承と厳しい現実も見据えつつ其々の人生の選択が導く変化と家族の形に泣いた。色んな環境下で皆想いがあるから自分>>続きを読む

PATHAAN/パターン(2023年製作の映画)

4.1

インド大作アクションもここまで来たか。ハリウッド超えてるよ。王道な大迫力のスパイアクションにインドらしいキャラの深掘りや脚本の捻りに加えて肉体美半端ねぇ役者陣の夢の共演におバカ要素もてんこ盛り。相変わ>>続きを読む

グランツーリスモ(2023年製作の映画)

3.6

熱い!これが実話だなんて…!!元レーサーとゲーマーのリセットボタン無き命懸けの挑戦。呼吸を忘れるレースの臨場感に圧倒された。ただ描き足りない部分が多く,コーチがどんどんギラギラしてくるのに対し主人公側>>続きを読む

アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

3.8

今の日本の停滞感と閉塞感を反映した世界観が素晴らしい。正直この世界の全貌が掴めるまで全く乗れなかったが終盤彼らの感情にもっていかれた。こんな変わらない世界でも成長して,恋をして,変わっていけるという未>>続きを読む

第9地区(2009年製作の映画)

4.2

感情移入と視点の転換を巧みに使い差別をする,差別をされるとはどういう事か心に訴える素晴らしい作品だ。同時に人間のエゴと愚かさを直球で突きつける。エーリアンの描き方としても新鮮でデザイン含めて作り込まれ>>続きを読む

オオカミの家(2018年製作の映画)

2.0

唯一無二の映像である事は間違いない。ただ事前知識無しでは全然よく分からず心が離れてしまった。ストップモーションも創るのは大変だと思うし心象表現やアートとして凄いとは思うが終始画面が揺れて酔って集中でき>>続きを読む

ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方(2018年製作の映画)

3.9

動物達の声が聞こえてくるかのようで,その表情が本当に素敵。エンタメとして楽しい上に循環を見つめ直す過程で我々もその一部であり我々が一番共存できていない存在だと自ずと気付かされる。老若男女全ての人へ薦め>>続きを読む

アシスタント(2019年製作の映画)

4.1

夢の映画業界へ入った新人アシスタントのブラック過ぎる一日。日常をフラットに切り取るも余りの生々しいリアルな無言の圧力に圧倒されっぱなし。俯瞰視点で見せる事で誰もが加害者になりうる危うさを訴える。この多>>続きを読む

あしたの少女(2022年製作の映画)

4.1

実話をベースに韓国の競争社会と労働搾取の闇に真っ向から切り込む。明らかにおかしいのに言い出せない空気感や圧力とその恐怖が物凄いリアリティで伝わってくる。止められた分岐点は幾らでもあったのに…。大人のエ>>続きを読む

ソウルに帰る(2022年製作の映画)

3.5

韓国で生まれ,幼くして養子縁組に出されフランスで育った女性が実の両親を探す物語。彼女の繊細で複雑な感情が表情から伝わる。顔は韓国人で心はフランス人…言葉や文化,様々な壁にぶつかりながらも自由奔放に生き>>続きを読む

フィルム時代の愛(2015年製作の映画)

3.6

チャンリュル監督はこんな映画も撮るんだ。色や音,オリジナリティ,人…映画が持つ要素を消していきながら愛を描く超実験的な作品。1幕と4幕の対比と3幕のあの韓国映画の引用の仕方も実に面白い。汲み取りきれな>>続きを読む

イビルアイ(2022年製作の映画)

3.4

魔女の題材と子供が抱く恐怖心を絡めた🇲🇽産ホラー。後半の畳み掛けに向けての情報の出し入れも巧く拘りのビジュアルも素晴らしい。過剰なジャンプスケアは苦手だったが不気味な音で最後まで緊張感が途切れなかった>>続きを読む

アウシュヴィッツの生還者(2021年製作の映画)

3.6

愛する人に再び会う為にアウシュビッツを拳で生き抜いた漢の壮絶な物語。消えぬ罪悪感が日常のふとした時に蘇る恐怖は計り知れない。更に怖いのは誰一人理解して貰えない底知れぬ孤独。視点や背景が変わるとそれ迄楽>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

3.5

試写にて。完璧だったバービーの夢の世界に現実世界が侵食していく様を笑いと風刺を効かせて魅せる。バービー人形を通じ描かれる"普通"の再定義に背筋が伸びる。多くの人が内に秘める心の声を代弁しベールを一枚剥>>続きを読む

特別編 響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト(2023年製作の映画)

4.0

冒頭ユーフォの第一声に,4年越しにまた続きが見れる嬉しさの余り泣きそうだった。写真の移り変わりと共にこれ迄を思い出しながら鑑賞。部長になった久美子の物語であり,部員一人一人、各パートがいて今がある物語>>続きを読む

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

3.7

人を食べずに居られない2人の逃避行。抑えきれない欲望と罪悪感,孤独と不安…心の深い所まで連れて行く流石の演出力。選択肢や居場所が無く生き辛さを感じている人に刺さるだろう。2人だから辿り着いた,骨の髄ま>>続きを読む

世界のはしっこ、ちいさな教室(2021年製作の映画)

3.0

僻地で貧困や風習等に囚われつつも子供と向き合う姿を捉えたドキュメンタリー。子供の輝く笑顔を通じ学ぶ事の素晴らしさや大切さを訴えつつも何故教育が広がらないのかが見えてくるのが面白い。教育は学問だけじゃな>>続きを読む

しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 〜とべとべ手巻き寿司〜(2023年製作の映画)

1.0

お先真っ暗な日本の未来を子供達に背負わせ「頑張れ」しか言えない大人達の歯痒さを訴える。居心地の悪いシーンや臭すぎる説明台詞は気になった。最後のヒロシの台詞も全く救いになっていないし内容もズレてるしどう>>続きを読む

マイ・エレメント(2023年製作の映画)

3.8

ピクサーがこんな純粋なラブストーリーを創るなんて!!火と水の心理描写を丁寧にアニメーションに落とし込んでいるのが◎。触れ合うシーンも良かった。2人にフォーカスを絞り話を広げすぎず他の元素も描写を排した>>続きを読む

イノセンツ(2021年製作の映画)

3.8

最初はただの遊びだったのに…。不思議な力に目覚め,変わっていく子供達のサイキックスリラー。能力を魅せる独創的で研ぎ澄まされた演出と不穏な世界観にゾクゾクした。鑑賞後どっと疲れがきた。静寂の中で子供達の>>続きを読む

憧れを超えた侍たち 世界一への記録(2023年製作の映画)

3.0

やってることはテレビ特番だがドキュメンタリーとは思えない漫画の様な準決勝,決勝の素材の魅力も相まってあの時の感動と興奮が蘇る。WBC見てない人もダイジェストとして楽しめるし,見た人は試合では見れない選>>続きを読む

春の夢(2016年製作の映画)

4.0

ヤクザと脱北者と病人の3人のダメ男と一人の女性が夢と現実の狭間でだらだらと徘徊するホンサンス的会話劇。何でもないこの日常と作品の余白が愛おしくて,クスッと笑えて,でも哀しくて。このふわふわとした夢のよ>>続きを読む

猫と、とうさん(2022年製作の映画)

3.0

猫と暮らす様々な男性を追った猫好きの,猫好きによる,猫好きの為のドキュメンタリー。特に斬新さや驚きがあるタイプの作品では無いが,今は亡き愛猫との日々を思い出しながら,その可愛さに只々癒された。猫って本>>続きを読む

シモーヌ フランスに最も愛された政治家(2022年製作の映画)

3.4

アウシュビッツを生き延び,女性や人権の為に闘い欧州の歴史を変えた女性の'物語り'。上映時間が闘ってきた道の壮絶さを物語る。彼女の異次元の優しさと強さの根底に触れて副題にも納得。彼女の声と功績を知れて良>>続きを読む

スプリング・フィーバー(2009年製作の映画)

3.8

愛に生き,傷つきながら彷徨う5人の群像劇。同性愛がタブーな中国で創るのは相当の覚悟だろう。『きみの鳥はうたえる』を見た感覚に近く,理屈じゃない生々しい感情が胸に刺さる。カラオケのシーンはグッときた。ざ>>続きを読む

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい(2023年製作の映画)

3.9

コミュニケーションの上で無意識に出る加害性や優しさが齎す思考の束縛…今だから刺さる新鮮な視点とメッセージ。本作自体が🧸のようで,考えに考えて抱いた感情を吐き出したくなる,そしてそれを理解した上で聞いて>>続きを読む

ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

3.2

宇宙人に飼われる人間を描くカルト的アニメーション映画。芸術的で悪趣味で,生理的に不愉快で不思議なエロさを感じる。大人の絵本みたい。ギョッとするビジュアルに効果音,時折訪れる静寂は気味が悪い。全然好きで>>続きを読む

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.8

お茶目なラッセルクロウが最高。論理的に闘うかと思いきや力に頼ったりガチ戦闘でジョークを魅せたり,神父服を着て🛵に乗ったり…散りばめられた色んなギャップが面白い。ホラー,サスペンス,バディ映画とてんこ盛>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.6

相当ストレスな脚本なのに最後までダレないのはトムクルーズの'本物'のアクションとその魅せ方。圧倒的な手数と空間を活かしたアクションは本気度が桁違い。二重の意味でドキドキが止まらなかった。彼の全力疾走は>>続きを読む

カールじいさんの空飛ぶ家(2009年製作の映画)

2.5

冒頭の愛しの妻との幸せな思い出を繋ぐ軽妙な編集が最高。動物の件は強引かつ中弛みを感じるが分かりやすく視覚的にも楽しくて子供も楽しめる。歳を重ねる程前を向いて生きるのは難しいのかもしれない。過去を必ずし>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.5

冒険活劇の面白さや物語の強度,カタルシスは弱いがこれ迄のジブリを想起し懐かしさに浸りながら,ジブリにしか創れない人の動きと心情表現,風景が織りなす世界観に改めて凄いと思わされた。糞みたいな世の中だけど>>続きを読む

アンノウン: 殺人ロボットはどこに向かうのか(2023年製作の映画)

3.0

AIで益々便利になる今日。それは正しい倫理観があってこそ。人の殺戮をAIに任せたらどうなるのか。死のリスクが無いから取れる選択肢と戦争に賭ける命のコストの低下…。急速な進化に対して制御出来る訳無いし考>>続きを読む

宝島(2018年製作の映画)

3.7

ギヨーム・ブラックの傑作『みんなのヴァカンス』に繋がるドキュメンタリー。ドキュメンタリーとは思えない序盤の脱力感溢れる会話とユーモアは超面白い。終盤社会派寄りの展開は退屈に感じた。それでも夏の到来を肌>>続きを読む

アイの歌声を聴かせて(2021年製作の映画)

2.2

うーん。ミュージカルへの仕掛けとしても中盤で不満が納得へと変わる構成も巧いが序盤のヤバさへの不満が強すぎて全く気持ちが乗らない。ミュージカルのアニメーション自体も何か微妙だし説明台詞も多く,嫌な所ばか>>続きを読む

タイガーボーイ(2012年製作の映画)

2.5

虎のマスクを頑なに取らない少年。居場所がない。誰も助けてくれない。そんな彼を唯一奮い立たせてくれる憧れのヒーロー。マスクの下で演じる表情が印象的だ。痛快なラストだが,この後を想像すると相当しんどい。そ>>続きを読む