賞狙い臭は確かにある。非当事者であるスピルバーグが監督したことにも色々言う向きはあるかもしれないが、手がたくまとめてはいる。
理知的な佇まいの内に秘めた冷酷さ、凄みの表現はジョニデよりマッツの方がハマってる。半ば打ち切りみたいな扱いなのは勿体無い。
こんなすごいものを見せてくれるんだという驚きが、2作目にしてもう枯れてんね
エズラ・ミラーの役柄、どこかフラッシュに通じるものではある
原発に有楽町、新宿、とにかくミニチュアが気合い入りまくり。有楽町の街並みは40年前からそんなに変わってないんやなと妙に感心。小林桂樹を筆頭に、閣議に居並ぶ面々がいかにもこの時期の邦画超大作といったおっ>>続きを読む
二つの会議が同時に進行してるとこの畳み掛けるような編集とかすごいっすね。暴走する民衆を描いたこの映画が1931年のドイツで作られたというのは、この後の歴史的な経緯などを考えると感慨深いものがあります。
宇多丸が言ってたようにこの映画のヴィランがやってることはウォルト・ディズニーそのもので、100周年の記念の作品にあえてそれを持ってきたのだとしたら凄いことだと思うが…。意図せざる結果なんでしょうか。
『聖なる鹿殺し』も割とそんなんだったが、この奇妙な世界のルールや細かい部分の整合性は色々曖昧にしたまま、単純にテーマだけで押し切る潔さが良いですね。ただちょっと、中盤で一回映画の流れがぶった切られてる>>続きを読む
不快な音楽が不条理さを劇的に盛り上げている。バリー・コーガン、ただ映っているだけで不安な感情を掻き立てられる稀有な俳優だと思う。
ひたすら繰り返される横スクロールと画面の奥行き。水、湯気、炎。ロウソクの件を果たしたその先にあるものは何なのか…。
今井正×錦之助で、『武士道残酷物語』に続く、武士道ってロクなもんじゃないよね路線。脚本の橋本忍にとっても、『切腹』の次は仇討の愚かさを書いてみましょうかという感じか。いつも目がガンギマリの錦之助だが、>>続きを読む
本多猪四郎の有終の美というにはあまりにもヘッポコな出来。最後に平田昭彦を使うなら、もっと芹沢博士に寄せたキャラにすべきだった。ただ三色(黒、銀、赤)の同型の二足歩行怪獣によるバトルはこれまでに無かった>>続きを読む
せっかく返還直後の沖縄を題材にするなら、もっとふんだんに色々映してくれた方が資料的価値もあったのではないかね
「1作目でケンカした弟と共闘」「1作目に比べて非現実世界度アップ」、これほとんど『マイティ・ソー ダークワールド』っすね。あれよりは全然面白かったけど。
細野辰興×役所広司、『シャブ極道』前夜で、ノリはほぼ同じ。結局こっちも「今日もシャブシャブ、明日もシャブ…」で最後までシャブ漬けなのは笑った。
前の2作と比べて分かりやすいのだが、裏を返せば何でも台詞で説明し過ぎということか。リマスター版での鑑賞も、もうちょっとザラついてる画質の方が作風には合っていたかもしれない。
ダンカン、大杉漣、寺島進と面子だけ見たらたけし映画なんだけど、それを超える無意味さが常に充満していてやばい。ボートでの釣り、フリスビー、ハンコ、化石掘り、追いかけっこ(やたら広い空間)、全てが空虚。
たびたび挿入される、塾で謎の数式をみんなで解いている場面こそがこの映画の構造そのものを象徴してますね。
ノスタルジー×テクノロジー×悪夢の行き着く先って感じで、グルーブ感もすごいっすね。1作目に引き続き、田口トモロヲの吹っ切れた演技も良い。
原作の荘厳さを骨抜きにした挙句、事件の表面だけなぞった上に妙なメロドラマで味付けした最低の実写化。これは酷い。
男が男を育てる系の話として普通に面白くて、ディズニー暗黒期の煽りを喰らった不運な作品という印象。手書きと3Dの混在した画も悪くない。
大好きな『勝手にふるえてろ』の原典のようにも思えるので好感。細々したナレーションとカット割、独特の色彩が作り物っぽさを上手く出していて、この話のトーンに合っている。
ドラッグやSNSに溺れる今どきの若者のヤバさをホラーに上手く落とし込んだとは思うけど(黒目がデカくなる演出は特に秀逸)、もっとはっちゃけても良かったんじゃない。
いかにもリドスコが好きな戦う女性の話ではあるが、結局男側の論理に回収されてしまうどっちつかずな話のようで、微妙。それでもヴィゴは良いっすね。
久々に反核をメインに据えた割には、何も解決していないかなり雑なまとめ方。ゴジラと擬似ウルトラマン的なジェットジャガーが組んで2大怪獣と戦うという、やりようによっては面白くなりそうな題材なのだが予算の無>>続きを読む
市川雷蔵も悪くないが、脂ぎった若山先生(もとい城健三朗)の近藤勇と、眼光鋭い天知茂の土方歳三には食われ気味ですね。
終始漂う死の香りはやはり『ソナチネ』に強い影響を与えているのがよく分かる。「ピエロ」と呼ばれるたびに「フェルディナンだ」と毎回訂正するくだりは、『3-4x10月』の「井口さん」「井口だろ」のやり取りを>>続きを読む
CGの進化っぷりがすごいし(車体の反射の再現具合が見事)面白いんだけど、主人公が傲慢になって周囲が萎縮→反省して共闘、という同じ話ばっかり毎回やってる気がする。
たびたび(ちょっとしつこいくらいに)映し出されるスカイツリーと、そのふもとの古アパートと、普通は分かりやすい貧富の対比なんだろうけどここでは違う。毎朝、役所広司=平山さんが満足げに天を仰いでから仕事に>>続きを読む