なお

ウマ娘 プリティーダービー Season 2のなおのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

”蘇れ帝王”

実在の競走馬をモチーフにした美少女キャラクター・ウマ娘たちが活躍するアニメのシーズン2。

シーズン1では、スペシャルウィークやサイレンススズカといった1998~99年ごろに活躍した競走馬の史実を元にしたストーリー展開だったが、シーズン2ではトウカイテイオーにメジロマックイーンら1991~93年ごろに活躍した競走馬をメインとしたストーリーになっている。

✏️TM対決
シーズン1の自レビューにて、ウマ娘の醍醐味は「モデルとなった競走馬が持つルーツやエピソードをウマ娘たちにリンクさせる」ことだと書いた。
当シーズンは正にそれを体言するような内容。

最終話ではアニメ制作スタッフたちの魂が乗り移ったような、鬼気迫る作画とテイオーの中の人を務めるMachicoさんの演技に圧倒され、気がついたらつぅーっと目から涙を流してしまっていた…

シーズンのクライマックスとなる最後のレース。
幾多のケガを乗り越え、約1年ぶりに復帰したレースで見事勝利を収めるテイオー。
その姿を目の当たりにし、滂沱の涙を流すマックイーン…

これがアニメオリジナルの脚本ならまあネット上で叩かれそうなご都合主義的展開だが、これが事実だってんだから仕方がないし文句のつけようがない。
(ちなみにこのトウカイテイオーが持つ「最後の出走から中364日を空けてのGI勝利」という記録は2022年現在も破られていない)

✏️主役と脇役
前シーズンでは、本当にスペシャルウィークとサイレンススズカがメインのストーリー、悪い言い方をすると「出ずっぱり」な感じで、同じチーム・スピカのメンバーだったりスピカ所属ではないウマ娘たちも物語を彩る「添え物」程度にしか映らなかった印象があった。

しかし、当シーズンではテイオーとマックイーンをメイン級のウマ娘と位置づけつつもそれ以外のウマ娘のキャラクターたちにもしっかり出番が与えられていた。

「打倒スピカ」を掲げるチーム・カノープス。
ナイスネイチャ、ツインターボ、マチカネタンホイザ、イクノディクタスと個性的なメンバーばかり。

特に、ただのアホの子だとばかり思っていたツインターボが、故障に悩み苦しむテイオーの気持ちを上向かせたあるシーン。
こちらにも涙してしまった…

テイオーとマックイーンの前に立ちはだかるライバル、ライスシャワーにミホノブルボン、ビワハヤヒデも物語の重要人物…もとい重要ウマ娘として大活躍。

また、次シーズンに期待を抱かせる存在、キタサンブラックにサトノダイヤモンド。
それぞれテイオーとマックイーンに強い憧れを持つ二人が、トレセン学園に入学を果たしたシーンで当シーズンは幕を閉じる。
もしシーズン3があるとすれば、次はこの二人が馬場を駆けるのだろうか。

☑️まとめ
事実は小説より奇なり。
自分が生まれるより前の、しかも競馬界の話なので全く知らなかったけど、当時のテイオーとマックイーンの活躍と興奮を肌で体感していた競馬ファンを心底うらやましく感じてしまうアツいストーリー。

また先にも書いた、「次」を示唆するかのような描写。
もし次があるとすれば、もっと基本的なこと(GIのレースがいつあるのかとか、その時代に活躍した競走馬は何かとか)でもいいので、競馬のことをより知ってから作品世界に触れてみたいと思う。
なお

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