なお

攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIGのなおのレビュー・感想・評価

攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG(2004年製作のアニメ)
4.0
”僕らはみんな生きている”

日本を代表するサイバーパンク・アニメーションの第2期。

物語の舞台は前作『S.A.C』から2年後の西暦2034年。
前作のクライマックスにて解散の危機に陥った<公安9課>再結成までの経緯と、国全体を巻き込んだ戦いへと身を投じる9課の変わらぬ活躍を描く。

✏️第2の笑い男
第2期となった本作も、相変わらず独特な単語や思想が飛び交い、話を100%理解しました!とは口が裂けても言えない。

それもそのはず、前作では主に「ネットにはびこる謎の存在<笑い男>の真相を暴く」というのがシーズン全体を通しての9課の目的であったが、当シーズンでは登場する敵対組織や敵とも味方とも分からぬ人物がぞろぞろと登場。

内閣情報庁の補佐官・合田一人や、先の大戦によって日本に逃れてきた多くの難民たち、そしてその難民たちを束ね、「個別の11人」として日本国家に反旗を翻さんとするクゼの存在…
解説サイトなしでは腑に落ちない(理解できない)場面や演出もちらほら。

それでもやはり、個人的には単純に9課の活躍を見ているだけで楽しい。
また今シーズンでは、前作では描かれなかった「9課の敗北」も描かれている。
「作戦失敗」などどこ吹く風の、あの9課が…!となかなかに衝撃的だった。

✏️過去
前作ではあまり描かれなかった、9課メンバーの過去を深堀りするエピソードも様々。
個人的には、サイトーが9課に合流するまでのエピソードが印象深い。
百戦錬磨の手練れ同士の闘いというものは、アニメだろうと実写だろうと息を呑む迫力がある。

そしてやっぱり、タチコマは今シーズンでも壮絶な最期を迎えた。
あの散り際は卑怯だって…

☑️まとめ
難民問題やテロリストによる国内紛争など、本作の放送から約20年が経った今でも解決しない国際的な問題を題材にした社会派な一面を覗かせつつ、サイバーパンク・アニメとしての完成度も一向に衰えない点はさすが。

テレビアニメシリーズとしてはこれで一区切り?
周知の通り、攻殻機動隊シリーズは劇場版やNetflixで配信中の3DCGアニメシリーズも存在するが、見る順番がよう分からんのでいったんここで休憩。
(シリーズに詳しい友人に確認します…)

またいずれ、9課が活躍する世界に戻ってこようと思う。
なお

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