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スター・ウォーズ:アソーカのAixのレビュー・感想・評価

スター・ウォーズ:アソーカ(2023年製作のドラマ)
4.0
スターウォーズに登場する人気キャラクター“アソーカ・タノ”に焦点を当てたドラマシリーズ。スローンの帰還を止めようとする話。

新しくも面白いスターウォーズ作品でした。特にエピソード7とか9がそうだけど、ディズニー買収後のスターウォーズってマジで新しいことを全然していないというか、とにかく実験的で冒険を好んだ作家だったルーカスの遺産をぶっ壊すことが多かった一方で、デイヴフィローニはルーカスの直系の弟子であると同時に、新しい世界観を見せようとしてくれる姿勢に強くが好感が持てました。話によると、彼はエピソード8の現場でライアンジョンソンから多大な影響を受けたそうです。

そんなフィローニが舵を取った今作ですが、役者たちの演技はアニメから違和感無く引き継がれているし、殺陣が格好良いし、1カット1カットの撮影が美しく象徴的で、映像面でも高級感がありました。ロードオブザリング、ナルニア国物語、黒澤明や切腹などの時代劇の引用が上手く生きており、スターウォーズらしい神話になっていたと思います。また、どこかのレイと違って、今作はちゃんと女性の話になっていたため、スターウォーズでもフェミニズムを描けるんだなと感心しました。

細かな不満点として、ケヴィンケナーが作曲家の割には思ったほどジョンウィリアムズの曲が流れなかったのと、話の進みが遅く、問題ごとがほとんど解決しなかった脚本の2つが挙げられますが、それでもマンダロリアンのシーズン3よりは全然面白かったし、新キャラクターのベイラン(悲しいけどリキャスト)やシンを筆頭にアソーカたちの活躍には今後も期待出来そうです。ストライキの影響もあって、シーズン2の制作にはゴーサインが出ていないけど、ストライキ終了と共にネズミさんたちはルーカスフィルムの女帝に続きを作るようにフォースで命令しといてください。
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