このレビューはネタバレを含みます
地獄の底に沈めてやるってかんじの復讐劇。
正直、あそこまで突き落とすと思っていなかった。
ただ、いじめた側5人が全く愛着を感じさせない程のクズだったので、一種の清々しさまで感じさせる最後だった。
復讐をすることで何か変わるのか?
それは、復讐したいと思うほどの思いをまだしたことがない、ある意味平和ボケした私の疑問、本音だった。
それに対する本作品の返答は、
「復讐は自分の栄光と名誉を取り戻すためである」
マイナスからゼロに戻るための闘い。
そうか。やり遂げることでやっと過去に区切りをつけて、スタートできるということなのか…
でも、本当に
復讐を成し遂げたら、気持ちの区切りはつくのだろうか。
これからどんな生活を選び、どんな顔で生きるのか。
まだ苦しむのか、少しはマシになるのか。
方法は、本人に直接復讐することしかないのかな…?
相手が苦しめば、それだけ自分の苦しみが減るのだろうか。
やっぱり復讐を全部終えた二人の姿が見たかった。
ただ、それを敢えて描かなかったことに作者の意図があるのかもしれないなとも思う。
想像せよ、ということなんだろう。
ヨムヘランの演技がとてもよかった。
あと、悪役たち。あんな憎たらしい演技も素晴らしい。