マグルの血

フェルマーの料理のマグルの血のレビュー・感想・評価

フェルマーの料理(2023年製作のドラマ)
3.3
数学で料理する青年の話。

原作未読です。トリリオンゲームに続きコミック原作もの。ストーリーが破綻しているにも関わらず不思議と観れてしまった不思議なドラマ。

主人公岳は数学において心理を追究したかったが挫折してしまったところを天才料理人海に拾われ料理人としての人生をスタートするというストーリー。
数学と料理を結びつけるという目新しい設定。温度や量、時間など数値化できる部分と、旨味や味の組み合わせ、バランスなどを数学的に処理することで美味しい料理を作る岳。
カリスマ料理人である海の言葉や振る舞いが、岳の料理人としての生き方に強く影響を与え、いつしか料理で心理の扉を開きたいと思うように。と、ここまで少年マンガのような話、テンポ感で物語が展開していきます。

天才を描くにあたって、何か人間的欠けている部分を作るのはとても有効な手段だとは思うんですけど、「馬鹿と天才は紙一重」みたいな言葉にもあるように、主人公の振り切ったキャラクターがどこか好きになれなくて、天才という括りで受け入れられなかったのが正直なところです。話が進むにつれて少しずつボロが出てくるというか。特に後半は伝えたいメッセージが拙いような印象。

原作が未完ということで、どこからどこまでがドラマオリジナルなのかはわかりませんが、ちょっと読んでみたくはなりました。着地点が好みではないので、自分を納得させるためにも読む必要がありそう。

それでもなんとなく毎週観ていたのは、料理が美味しそうだったからかもしれません。
マグルの血

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