湯っ子

池袋ウエストゲートパークの湯っ子のレビュー・感想・評価

池袋ウエストゲートパーク(2000年製作のドラマ)
4.0
今で言う半グレは当時はチーマーと言ってて、直接関わりがない私も、友達の友達くらいにはそういう奴がいたりして、おっかない噂をわりと身近で聞いていた。だから、チーマーの次にあらわれたカラーギャングを描いたこのドラマには拒否感があって観てなかった。
暴力とかけっこうリアルに見聞きしてたような怖いエピソードは、やっぱり最後まで苦手ではあったけど、面白かった。
窪塚洋介って、今の今までよく知らないまま「いけ好かん」って感じだったし、ちょっと笑っちゃう感じのエピソード(叶恭子と15連泊とか、最初の結婚の時に「結魂」って書いてたとか)の印象が強かったんだけど、すごいカリスマ性で驚いた(超今さら)。いや〜、これはカッコいい。酩酊したような表情にしなやかな身のこなし、人を食ったような態度に、気高さと暴力性が見え隠れ。多面性のあるキャラクターを見事に演じてる。
長瀬智也は一匹狼的イイやつが言うまでもなくハマっていたし、渡辺謙はちょっと「太陽を盗んだ男」の菅原文太を連想した。あと、長瀬の母親の森下愛子、ローズ姉さんとほぼ同キャラだけどやっぱりイイ。この人、若い頃はもちろんかわいくてエロいけど、私はこのあっけらかんとおバカなコメディエンヌとしての彼女の方が好き。

池袋のカラーギャングの抗争を見てても、これは戦争の縮小版だと感じる。エンタメの作り話ではあるけど、争い事の落とし前をつけるということについて、いろいろ考えてしまった。
湯っ子

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