しゅうへい

呪怨:呪いの家のしゅうへいのネタバレレビュー・内容・結末

呪怨:呪いの家(2020年製作のドラマ)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

1988年、心霊研究家の小田島泰男はオカルト番組に出演し、ゲストの新人タレント本庄はるかの体験した怪奇現象の相談に乗る。それにはとある一軒家が関わっていた。同じ頃、河合聖美は転校先の高校でクラスメイトに誘われ、猫屋敷と噂の廃墟を訪れる。その出来事をきっかけに聖美の人生は大きく変貌していく…。

『呪怨』のリメイク作品。胸糞悪い人間関係や凄惨な事件の一部始終。嫉妬や憎悪が生んだ「あの家」絡みの呪いの連鎖。新しい『呪怨』とはそういうことか。映像技術が向上してるせいか従来のシリーズとは別物の怖さ。画質が綺麗になって鮮血描写が桁違いの生々しさ。強姦や売春シーンには吐き気がした。昭和後期から平成初期を頑張って再現しようとしていたが違和感しかない。地下鉄サリン事件や神戸連続児童殺傷事件に触れる意味が分からない。こういう時代背景がありました、ってこと?

この世界では佐伯伽耶子や俊雄は存在しないらしい。そしてまさかのスプラッターホラー。この作品に求めていた霊的な怖さは皆無。呪いによる「人間の恐怖」がメインで描かれていて終始これじゃない感。「世界よ!これがジャパニーズホラーだ!」と言わんばかりのエログロ・バーゲンセール。Netflixで評価を得る厳しさを伺える。

「Jホラー」は昔から作品としての評価は低いものの一定の地位を確立してきた。ただ2012年の『貞子3D』以降一気に雲行きが怪しくなり、予算任せのB級作品のオンパレード。今作はその負の連鎖を断ち切った原点回帰的作品とも言える。これが『呪怨』だとしてもあまりにも謎が多すぎる。伏線だらけなのにほぼ回収されず意味不明な終わらせ方。1話30分の全6話というのもあって駆け足。続編がないとまともに評価できないタイプ。2年が経過して未だ続編の発表がないけど打ち切りだけは避けてほしい。
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