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逆転のトライアングルのロックのレビュー・感想・評価

逆転のトライアングル(2022年製作の映画)
3.0
お金持ちの乗るクルーズ船。その船が難破!海賊の襲撃!
お金の意味を成さない無人島でヒエラルキーの頂点に立ったのは清掃員のおばさんだった…

これタイトルがまじで秀逸だと思った。
ヒエラルキーが逆さまになるから『逆転のトライアングル』。
何よりここに惹かれた。

が、個人的にはタイトルに期待し過ぎたか、と思いました。
ファンタジーとかドラマ、仕立てよりもしっかり人間の本質を見ているようで純粋な『作品』としての楽しみ方はあまり出来なかったからかな。

完全な偏見になるけど、金持ちはどこまでいっても金が大事なんだな、と。
遭難してるのに、助かる前提で腕時計が財産として通用する、って考えとか。
死体から高価なもの取って自分のものにするの、怖かったなぁ。
ましてや妻の遺体からよ。「金持ちはこんな時でも金銭的なものが大事なんだよ」っていう皮肉めいててゾワっとした。

タイトルの通り、島に流れ着いてからヒエラルキーが逆転するんだけど、人間ってのはどこまでいっても汚い生き物なんだなぁ。
自分が頂点になった途端、悦に浸るように仕切り始めるのとか。
嫌がらせされてたとかなら「仕返し!」ってなる気持ちが分からなくもないけど、直接的ではないし、あくまで優位に立てた嬉しさだったんだろうか。

そのヒエラルキーのトップに居たいがためにおばさんが最後にとった行動は…?と考えさせられるが。俺はあの状態でハッピーエンド(多数が良いと思える結末)をむかえたとは思わないねえ。
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