あっくん

1640日の家族のあっくんのレビュー・感想・評価

1640日の家族(2021年製作の映画)
4.8
U-NEXTから気になっていた作品をチョイス✨

👪あらすじ
アンナと夫ドリス夫妻が里子のシモンを受け入れてから4年半が経った。長男のアドリと次男のジュールは、生後1年半でやってきたシモンと兄弟のように成長し、いつだって一緒に遊びまわっている。
にぎやかで楽しい日々が続くと思っていた5人に、ある日、激震が走る。
月に1度の面会交流を続けてきたシモンの実父エディから、息子との暮らしを再開したいとの申し出があったのだ。そう…“家族”でいられるタイムリミットは残り僅かだった…。

👪感想
辛い…切ないよ……これ……💦(⁠。⁠•́⁠︿⁠•̀⁠。⁠)
家族の絆が温かければ温かい程、本作の切なさが増してきます💦
里親と里子の距離感、そして里親について深く考えさせられた作品。

里親制度は養子と違って、育てられない親の代わりに一時的に家庭内で子どもを預かって養育する制度であり、里親と子どもに法的な親子関係はなく、実親が親権者という事。(悲しい出来事や仕事での関係でこの里親制度に託すケースがあるそうです。)
海外では40〜90%と浸透している事に対し、日本は僅か10〜20%と少ない。(そういう意味では本作の観賞をオススメします。)

里親について色々と知り、改めて本作のオープニングからプールやパーティで賑やかに楽しんでいる家族五人の姿を観てたら………もう!!(⁠ᗒ⁠ᗩ⁠ᗕ⁠)
だって愛溢れている素敵な家族なんですよ💦💦
なのに……なのに……💦💦。゚(゚´Д`゚)゚。
日常的で静かな作品なのに、感情移入で心揺さぶられます💦

そしてキャラクター一人一人の目線が見えてきます。

約4年半も育てた里親側にとっては辛い想い。特に母親は意見ばかりを言うのは愛情が故。

悲しみを抱えて少しずつ変わってきた実父側も悪い人じゃない…。
だからこそ、ただ息子と暮らしたいという純粋な想い。(本作のもう一人のモデルだそうです。)

急な出来事により戸惑う子ども達側。
実子側も里子側もいきなりの変化を受け止めなきゃいけないなんて…。

本作の原題はLa vraie familleで意味は“本当の家族”ですがただ、これだけは言えます…。

“本当の家族”という答えなんて見つからない…。

特にシモン君の姿を観てたら、何が答えなのか分からなくなってしまいました…。

結局1番辛い想いをするのは子ども達…。(⁠・ั⁠ω⁠・ั⁠)
だって別れを経験しなきゃならないから…。

そう思っていたら、いつの間にか更に涙を零してしまってた。

それでも本作のラストは納得するか、納得せざるを得ないか…?
でも何処か不思議と美しさを感じ、「これで良かったのかな…」と切ない微笑みで見守りそうなこの結末…。

でも役所の人達の言葉にはモヤモヤ💦
正しい事も言っている部分もあるけど、異国だからこそ捉え方も違う様な意見もある中で…。

“里親は仕事”

この言葉だけは絶対に違うと思う💦🤔

👪キャスト陣
監督はファビアン・ゴルジュアールで、監督自身が子供の頃に経験した事が本作のモデルの一つだそうです。

そして今回は一人一人のリアルで自然な演技力が素晴らしい✨

子供を第一に愛情を注ぐ母アンナ役のメラニー・ティエリー(海の上のピアニストの少女役、ロープ/戦場の生命線、天国でまた会おう)

家族全員を支える夫ドリス役のリエ・サレム(キャメラを止めるな!)

シモンの実父エディ役のフェリックス・モアティ(沈黙のレジスタンス、シンクオアスイム イチかバチか俺たちの夢)

そしてシモン役のガブリエル・パヴィ君は公園で遊んでいる所をスカウトされたそうですが、初めてとは思えない演技力に注目です✨(*^^*)
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