こばまさ

とべない風船のこばまさのレビュー・感想・評価

とべない風船(2022年製作の映画)
3.4
ワタシとした事が、毎月欠かさず通っていたGEO100円セールに行き忘れた…
まあ、ゴールデンウィークもどうせ仕事だし、そんなにいっぱい映画観れないし、しょうがないか。
って自分に言い聞かせてながら、よく知らない邦画を観てみよう🎈


-陽光あふれる瀬戸内海の小さな島。
数年前に豪雨災害で妻子を亡くした孤独な漁師の憲二(東出昌大)は、疎遠だった父に会うため島へやって来た凛子(三浦透子)という女性と出会う。
彼女は教師の仕事で挫折したことをきっかけに、自身が進むべき道を見失っていた。
互いに心を閉ざしていた憲二と凛子だったが、島の人々に見守られながら少しずつ親交を深めていく-

“釣りがしとうなったのぅ🎣”


ワタシも瀬戸内海の近くで生まれ育ったので、なんだか少し懐かしさを感じた。
まあ、島じゃないけどね。

この作品の監督は、2018年に発生した西日本豪雨を間近で体験した事で、豪雨災害をテーマにした映画を作る事を決意。
同時に、災害の記憶を風化させてはいけないというメッセージも込められている。


悔しいけど、この東出昌大がいいんよ…
無精髭で足を引きずり、無口で無愛想で孤独な男を好演している。
これだけの演技ができるんだから、尚更あの件が腹立ってくるよね?
今はまだ山小屋暮らし?
女優3人とだっけ?

そして、うつ病から教師を諦め、父に会うため島を訪れた凛子役の、三浦透子。
やっぱり彼女の醸し出す雰囲気や空気感が好きじゃ。
本作では、彼女だけが標準語を喋り、他全員が広島弁なのも異質で良かった。
まだまだ彼女から目が離せない。


結局この作品は、タイトルにもある「とべない風船」とは一体なんなのか。
その理由が中盤で明らかになり、感動のラストへと繋がっていく。

うん、繋がっていくんだけど、正直言ってそのオチしかないと思った。
なので、意外性とかは一切ありません。
純粋に、災害に対して真摯に向き合って作られたという点においてね。

ほんと、この物語は決して他人事ではないと思うし、フィクションだとは思えなかったし、いい作品だと思った。


「Winny」に続き、東出昌大の好感度+0.1しとくかのぅ。
こばまさ

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