Omizu

ボディ/白昼の悪夢のOmizuのレビュー・感想・評価

ボディ/白昼の悪夢(2007年製作の映画)
3.3
タイのサイコホラー。監督は『フォービア』シリーズや『セブン・サムシング』のパウィーン・プーリジットパンヤー。タイ・アカデミー賞であるスパンナホン賞では作品賞など9部門にノミネートされ、特殊効果賞を受賞した。

なるほど。なかなか面白いホラーだった。歪みはあるけど捻った脚本(ホラーとしてはありがちな展開ではある)がよく出来ている。

ただ、全体的に陰鬱すぎるかな。派手な死亡シーンは景気がいいけど、画面が暗すぎて。せめて90分以内に収めてほしかった。長すぎる。陰鬱な画面を二時間以上見るのは流石に辛い。

主演は有名なバンドのギタリストだそう。まあこの映画にあったダークな美青年ではある。演技も頑張っていたと思う。それより同僚医師を演じた人の演技が残念だった。

捻った脚本はいいのだが、それ故に合理性に少々歪みが生じている気が。姉の正体がよく分からないことになっている。ダララーイとチョンの姉は同一人物ってこと?でも裁判シーンではいたよね。

まあ細かいことは気にせずグロい幽霊や派手な死に方を楽しめって感じなのかな。出来としては並ではあるが、タイホラーってこれだよなっていう感じがする。生と死を曖昧に捉えた冗長な感じ。本作は「催眠」という要素がそこに乗っかって、独特な仕上がりになっている。これはこれでいいと思う。そこそこ面白かった。

タイホラー、これは鉱脈だわ。アジアのホラーを語るならタイホラーの存在は無視できない。そんな気持ちになる一作だった。
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