ボギーパパ

碁盤斬りのボギーパパのレビュー・感想・評価

碁盤斬り(2024年製作の映画)
4.3
劇場2024-45 熊P

白石和彌監督初の時代劇作品とのこと
『凪待ち』『孤狼の血』シリーズは大好き!

そして、あの落語などでもお馴染み「柳田格之進」を映画化とは、これは観ないわけにはいきません。

さて本作
すっごく面白かったです!

江戸期こんなに碁が流行っていたというのは、、、、
勿論検証されているだろうし、多くの落語の噺の題材・舞台となっているのだから間違いないところであろうが、描かれているように老若男女、身分の差異関係なく楽しみ、のめり込んでいたのか!

さもありなん例えば落語や歌舞伎でお馴染みの「文七元結」。
この話も碁に夢中になった文七が50両の金子をお得意様のところに置き忘れたことからの噺
また「笠碁」は仲の良い碁敵が待った、いや待たぬの話からの噺
碁は賭けも含めて本作に見られるよう、庶民の娯楽にもなっていたし、地元の元締が賭場ならぬ賭け碁場を開帳するほどであったのか、、、ある意味新鮮!

私は落語の柳田格之進しか知らなかったが
、落語の世界観を活かしつつも、時代劇にしっかりしたてているのは監督の手腕に他ならない。白石監督の新境地がここに!

それにしても、つよぽん殺陣良かった!
あの居合っぽい抜き打ち!は良いね👍

そしてなんと言っても清原果耶!ついこの前青春×18でお会いした時とまた違った魅力をご提供いただいた。厳しく躾けられながらも自分をしっかり持った武家の娘を好演!
良い意味で大変男好きする俳優さんになったものだ!

國村さんはもはや当然だが、良い加減な音尾さんの番頭役も落語の世界観をを踏襲した好演!

さらに忘れちゃいかん!kyon×2🥹
この方いい歳の取り方されています。
この役は落語の世界でもとても重要な役どころで、色気、凄み、愛情の3拍子揃っていないと演じきれない。
落語家でも古今亭志ん生、志ん朝親子とか、当代では柳家さん喬、橘家文左衛門あたりが良い味で聴かせるところ。
ちょっと?前なら加賀まりこ、山田五十鈴、
三田佳子なら出来るかというもの
凄かった!

碁盤も、碁石も風格というか気品漂う良質感や、市井の人が使っている使用感も丁寧に描き分けてもいました。碁を知っていればもっと楽しかったろうに(^^)
白石監督、また良質な時代劇お願いします!
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